住宅ローンで500万円借りる際、短期間で返済することの金利メリット

住宅ローンを借りて家を買う際、「できる限り少ない金額を借りて、支払う金利を最小限に抑えたい」ところですよね。仮に、短期間で住宅ローンの返済をすることができれば、その分、多くの利子の支払いをしなくてすむからです。

しかし、住宅ローンは返済期間が短いほど低金利であるわけではありません。あくまでも、あなたが選んだ金利の種類によって、大まかな金利の高低が決定されるからです。

たとえば、住宅ローンを500万円借りて3年間で返済するといった返済条件であったとしても、住宅ローンの低金利との直接関係はないことになるわけです。

ただ、これだけの説明では「少額で借りて短期間で返済した方がいいに決まってるでしょ」という考えは消えないかと思われます。

そこでこのページでは、仮に住宅ローンを500万円借りて短期間で返済する際に考えられるメリットや注意点などについて幅広く解説していきます。

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1.住宅ローンを短期間で返済するとどうなるのか

住宅ローンを短期間で返済するということは、住宅ローンの支払利息を少なく抑えられることにつながります。

その結果として、総返済金額が少なくなるといった効果が得られます。

また、短期間で住宅ローンの返済が終わるということは、すべて住宅ローンを完済した後は、手持資金に余裕が生じることになるととイコールです。

もちろん、人によってお金の使い方はさまざまです。

そうであっても、老後の生活資金確保をはじめ、趣味や娯楽、投資など、自分が思い描いた通りの有効活用ができると考えられます。

1-1.住宅ローンの返済を短期間にするほど返済金額が大きくなる

一般に、住宅ローンの返済期間が短期間になるほど、金利の高い低いにかかわらず毎月の返済金額が大きくなってしまいます。

ここでは一例として、住宅ローン500万円を3年固定金利0.7%の元利均等返済で借り、返済期間を3年と35年の場合で比較してみます。

なお、簡易なシミュレーション比較のため、35年間の金利変動はなかったものとして、計算しております。

返済期間3年35年
1ヶ月の返済金額140,392円13,426円
総返済金額(元金+利息)5,054,112円5,638,920円

住宅ローンを短期間で返済するメリットが、総返済金額から一目瞭然であることがわかります。

返済期間が短期間の場合、1ヶ月の返済金額が大きくなってしまいますが、元金を毎月多く返済しているため、付される支払利息は少なくてすむからです。

2.住宅ローンの短期返済型が向いている人とは

住宅ローンを500万円借りて3年で完済するといった「短期返済型」が向いている人は、収入が多く資金に余裕がある人です。

このような人は、金利の種類が固定金利ではなく、「期間選択型固定金利」や「変動金利」といった、短期間の低金利優遇が大きな強みになります。

仮に前項でシミュレーションした条件を固定金利に変えて、金利が1.5%であったとすると以下のような結果になります。

金利1.5%

返済期間3年35年
1ヶ月の返済金額142,124円15,309円
総返済金額(元金+利息)5,116,464円6,429,780円

金利0.7%

返済期間3年35年
1ヶ月の返済金額140,392円13,426円
総返済金額(元金+利息)5,054,112円5,638,920円

「住宅ローンを短期間で完済したい」と考えている人が金利を選ぶ場合、期間選択型固定金利や変動金利といった、短期間の低金利優遇を受けられます。

このシミュレーションを見てわかる通り、返済する金額が少なくてすむことも、比較することで確認できます。

3.住宅ローンの返済が短期間だからといって金利で得をするとは限らない

これまでの解説を見ていただきますと、住宅ローンの返済が短期間だからといって、金利で得をするとは限らないことがわかります。

前述した返済期間が「3年で金利が0.7%」の場合と「35年で金利が0.7%」の場合がいい例です。返済期間の長短にかかわらず、金利が同じであることはどの金融機関においても共通事項です。

つまり、金融機関の住宅ローン商品や選んだ金利の種類によって金利が異なり、それに伴って支払う利息が上下変動することを知っておかなければなりません。

また、住宅ローンを借りているほぼすべての方が利用している「住宅ローン減税=住宅ローン控除」の制度を踏まえますと「短期間が得」という考えは正しい判断とはいえません。

一例として、ここでは住宅ローンを500万円借り、金利0.7%、元利均等返済で行った場合の住宅ローン減税効果の違いを比較検証してみます。なお、比較の便宜上、住宅ローン減税が受けられる条件をすべて満たしているものとします。

以下の通りです。

返済期間3年35年
住宅ローン減税の適用×
1年間に支払う利息合計29,687円34,594円
住宅ローン減税適用金額48,700円
正味減税効果▲29,687円14,106円

住宅ローン減税を受けるためには、さまざまな条件をすべて満たしていなければいけません。その中の1つに「金融機関などから住宅ローンを借り、返済期間が10年以上であること」が求められています。

つまり、住宅ローンの返済期間を3年で設定してしまうと、そもそも住宅ローン減税の適用対象外であるということです。

また、あくまでも会社員や公務員のように給料から所得税が源泉徴収されている方や自営業者などで税金を納めなければならない程度の収入がある人であれば、上記表のような減税効果が期待できると考えられます。

このような理由からも、住宅ローンの返済が短期間だからといって、金利で得をするとは限らないことが証明できます。

3-1.住宅ローンの返済を短期間にすると優遇金利が適用されない可能性がある?

住宅ローンを融資する金融機関側からすると、あなたから支払われる利息が「儲け」にあたります。そのため、「できるだけ多くの金額を、なるべく長く融資したい」と考えるはずです。

こう考えると、たとえば、住宅ローンの融資金額が500万円、返済期間は3年間で完済するといった契約はどうでしょうか。

融資する金融機関側としては、あまり「うまみのない顧客」になると思われます。

しかしながら、住宅ローンの融資を取り扱っている金融機関のホームページなどを確認するとそうでもありません。「住宅ローンの返済が短期間である場合、優遇金利が適用されない」といった注意喚起がなされていないことに気が付くからです。

ただ、住宅ローンの返済を短期間にすると、優遇金利が適用されないと確実に言い切れない部分もあります。明確な注意喚起がなされてない以上、あくまでも憶測にしか過ぎません。

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また、金融機関によって住宅ローンの融資基準が異なっていることも踏まえますと、ケース・バイ・ケースであると考えることができそうです。これについては、直接担当者に確認するのが確実であると言えます。

3-2.住宅ローンを短期間で返済したい際に選ぶべき金利

住宅ローンの返済を短期間で終わらせてしまう目途がしっかりと立っているのであれば、やはり「変動金利」や「期間選択型固定金利」といった低い金利を賢く利用することが最適です。

ただし、ここでいう「短期間」が、どの程度の期間であるのかは、定かではありません。そのため、あくまでもケース・バイ・ケースである点を留意していただく必要があるでしょう。

あなたが定める「短期間」で無理なく返済できる目処がある場合に限り、「変動金利」や「期間選択型固定金利」といった低い金利を賢く利用することをオススメいたします。

4.できる限り短期間で返したい場合、「長く」借りて「計画的」に返済する

実は、「住宅ローンをできる限り短期間で完済したい」と感じている方は多いです。

このような考えを持っている人は、住宅ローンの申し込みにおいて「いったん返済期間を長く設定」し、月々の返済負担に余裕を持たせることが効果的です。

こうすることで、万が一の急な出費にも対応しやすくなるほか、定期的にお金を貯めていくことができる余裕も持つことが可能です。

そして、この定期的に貯めたお金は、「計画的」に返済することで、利息も含めた総返済金額を賢く減らすことができます。

その方法が、次項で紹介する「繰り上げ返済」になります。

4-1.住宅ローンを計画的に返済し利息を節約する「繰り上げ返済」

住宅ローンの支払利息を節約したい場合の対策方法として、「繰り上げ返済」という方法があります。これを有効的に活用することで、住宅ローンの総返済金額を大きく減らすことができる効果が期待できます。

繰り上げ返済とは、ある程度まとまったお金をローンの返済に充てることによって支払う利息を少なくさせることをいいます。支払う利息が少なくなるということは、トータルで返済するお金が定期的に返済するよりも少なくて済むといった効果があるということです。

住宅ローン比較館:住宅ローンを賢く返済する秘訣:繰り上げ返済6つのポイントより引用

繰り上げ返済には、「期間短縮タイプ」と「返済額軽減タイプ」の2つがあります。中でも、「期間短縮タイプ」の方が利息の軽減効果が大きいです。

ただし、現在の返済条件を変更せず月々の返済額を減らしたい場合は、「返済額軽減タイプ」がおすすめです。

家計の収支状況や将来を見据えて、その時に繰り上げ返済をするとしたら、どちらの方法が最適なのか確実に判断する必要があります。

4-2.住宅ローンを短期間で返す時の返済プラン

住宅ローンを「3年」などといった短期間で返済する際、特に考慮したい返済プランは、「低金利のものを選ぶ」につきます。

あくまでも収入と貯蓄のバランスが保たれている上での記述となりますが、この辺は、専門家であるFP(ファイナンシャルプランナー)や住宅ローンアドバイザーなどへ相談してみるのもよいでしょう。

5.住宅ローンを短期間で返すことのリスクや注意点

住宅ローンを短期間で返すことに対する注意点としては、やはり1ヶ月の返済金額が大きくなることがあげられます。

もちろん、住宅ローンにおける短期間の年数自体は、選んだ人によって異なるため、一概には言えません。

しかし、低金利である期間選択型固定金利や変動金利を選んだ際の金利上昇リスクには、注意をしなければなりません。

たとえば、500万円の住宅ローンを申し込む方であれば、収入や資金に十分な余裕がある人だと考えらます。そのため、大きな心配をする必要はないと思われます。

ただ、一般に20年以内など比較的短い期間で住宅ローンの申し込みを行う場合は、金利の特徴をしっかりと理解した上で申し込むことが大切です。

5-1.そもそも審査が通らない可能性がある

住宅ローンの審査に通るためには、「返済負担率」といって年収における借入金の返済割合を示す数値が深く関係してきます。

たとえば、年収500万円の人が、500万円のみ住宅ローンを借り、金利1.5%の元利均等返済で申し込んだ場合における返済負担率は、以下の表の通りとなります。

返済期間3年20年35年
年間返済金額1,705,488円289,524円183,708円
返済負担率34.10%5.79%3.67%

ご覧の通り、返済期間が長ければ長い程、返済負担率が低いことがわかります。年収500万円の人が、住宅ローン500万円の借入をすることは、十分に可能です。

ただ、返済期間が3年の場合、返済負担率が「34.10%」と高い結果になっていることが確認できます。

この返済負担率は、一般にかなり高い割合であると判断されることから、これが原因で審査に通らない可能性が極めて高いと推測することができます。

この結果、住宅ローンの審査に通過するためには、時として返済期間を長く設定し、返済負担率を低くする工夫が必要であることがわかります。

5-2.重要なのは「どれだけ早く返せるか」ではなく、「いくらなら無理なく返済できるか」

こちらは住宅ローンを申し込む上での一般論となりますが、住宅ローンの返済を考える上で重要なのは、「いくらなら無理なく返済できるか」という考え方になります。

しかし、本記事のように住宅ローンを500万円しか借りず、さらに3年間という短い期間で返済する計画を立てる人にとって「いくらなら無理なく返済できるか」といった考え方は適切とはいえません。

その理由は、返済資金に明らかな余裕があると考えられるからです。

そのため、無駄に支払利息を負担するよりであれば、住宅ローンを借りなくとも何か他の方法を模索することができると考えられます。

たとえば、利息を付さない身内からの一時的な借入も十分効果的と推測されます。

あえて、住宅ローン減税を受けるための節税対策という目的であれば、納得する部分もありますが、そもそも3年間の返済期間では住宅ローン減税の適用対象外となります。

この点は、あらかじめ十分な注意が必要です。住宅ローン控除を受けるための要件は以下の通りです。

住宅ローン控除の要件
住宅ローン控除を受けられる人・住宅ローンを組んで自宅(その敷地を含む)を取得し、取得後6か月以内に居住の用に供し、その後も日宇づいて、控除を受けようとする年の年末まで居住している
・その年の合計所得金額が3,000万円以下である
住宅ローン控除の対象となる家屋・床面積が50平方メートル以上である
・床面積の1/2以上がもっぱら自己の居住用である
・中古住宅の場合、次の要件を満たしている
イ 耐火建築物の場合は築後25年以内の家屋である
ロ 耐火建築物以外の場合は築後20年以内の家屋である
ハ イまたはロに該当しない場合でも、一定の耐震基準を満たす家屋である
・生計を位置にする一定の親族から購入したものではない
住宅ローン控除の対象となる借入金・住宅(その敷地を含む)に対応する借入金で、返済期間が10年以上のものである
・勤務先からの借入金の場合は年利1%以上のものである
申告・取得をした年の所得税につき、確定申告が必要
その他注意事項・居住用の3,000万円の特別控除や買換え特例との併用は不可

まとめ

本記事では、住宅ローン500万円を短い期間で借りて完済するまでの部分について幅広く解説させていただきました。

住宅ローンを申し込みする人の割合や、住宅ローン減税のことを考えますと、「500万円」という金額や「3年」という返済方法を選択する方はあまり多くないと予測することはできそうです。

ただし、賢く住宅ローンの申し込みを行うことで、手元に残せるお金を有効活用できるだけでなく、住宅ローン減税の効果を比較紹介したようなプラスの効果を期待することも十分見込めます。

1つの行動で複数のメリットが得られる効率的な運用も視野に入れて、一策を講じたいものです。