自営業の住宅ローン借り換え審査は厳しい?対策法とコツを紹介

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住宅ローンの借り換え審査は、一般に、新規に借入するよりも厳しいとされています。

このため、自営業の方が、住宅ローンの借り換えについて申し込みをする場合は、尚更厳しいことが予測されます。

とはいえ、住宅ローンの借り換え審査につきましても、新規の住宅ローンの審査と同様に審査項目をしっかりと理解し対策を取っておくことによって、自営業であったとしても、比較的容易に借り換えできることは確かです。

そこで本記事では、自営業の方が住宅ローンの借り換えを行うにあたっての対策法や注意点についてわかりやすく解説を進めていきます。

1.自営業の住宅ローン借り換えはハードル高め。5つの理由

自営業の方が、住宅ローンの借り換えについてハードルが高めとされる理由には、5つの理由が考えられます。

本項では、この5つの理由について、解説を進めていきます。

1-1.自営業は、毎年の収入が上下変動し、不安定となりやすいため

自営業の場合、会社員や公務員と異なり、毎年の収入が上下変動し、不安定となりやすいことは確かです。

このため、住宅ローンの借り換え審査がどうしても厳しめのものになってしまいます。

こちらの理由は、自営業である以上、どうしても避けられないことです。

致し方のないことではありますが、このように見られないようにするためには、毎年の収入が上下変動せず、安定した収入が得られているような事業状況を確保しておく以外にありません。

1-2.税金対策のために、所得を抑えることが多いため

自営業の方の場合、売上などの収入から経費を差し引いた所得に対して税金が課される仕組みとなっています。

このことから、多くの自営業の方は、節税対策を施していると思われます。

あくまでも節税対策をした後の所得金額が大きな場合であれば、住宅ローンの借り換えに悪い影響を与えることは考えられません。

その一方で、あまり所得金額が多くはない自営業の方の場合で、このような節税対策を施してしまいますと、少なくとも住宅ローンの借り換え審査に悪影響を及ぼしてしまうとお考え下さい。

このため、実際に、借り換え希望の金額と所得の関係を精査し、「引き続き節税対策を施して良いものなのかどうか」について、検討することが大切です。

これはすぐに解決できるような理由にはあたらないことから、年単位で対策を取っておくことが望ましいでしょう。

1-3.銀行が収入の実態を確認しにくいため

自営業の場合、とても悪い表現ではありますが、収入を水増しして所得を増やすことができたり、一方で経費を過大に計上して所得を少なくしたりすることが自分の判断で調節しやすいことがあげられます。

このため、銀行が本来の収入の実態を確認しにくいのです。

このような理由から、住宅ローンの借り換え審査におきましては、確定申告書に付帯される付表などで詳しく審査されます。特に、毎月の売上金額にかかる上限変動が激しい場合は、その理由などについて問われることになるのは必至でしょう。

直近3年分などが精査され、不自然な場合には、住宅ローンの借り換え審査が当然に通らないことになるのは言うまでもありません。

1-4.体調不良や病気により、収入が減るリスクがあるため

自営業の場合、体調不良や病気により、収入が減るリスクがあります。

このことから、仮に、このようなリスクが生じた場合に「どのようなリスクヘッジ対策が取れているのか」を、詳しく審査されます。

たとえば、自営業であったとしても、従業員を雇っているなど「毎月の収入や所得に変化が生じにくい場合」におかれましては、金融機関とすれば住宅ローンの返済が滞るリスクが大幅に減少することが予測されます。

その一方、個人事業主のみの場合ですと、全く収入が入らなくなる大きなリスクを抱えるため、借り換え審査が厳しくなると考えられます。

1-5.今は所得が多くても、仕入れや設備などの負債を抱えている場合があるため

自営業における職種によって違いはあるものの、事業を営むにあたって仕入れが必要な場合や運転資金や設備にかかる借入金があったりする場合などは、現預金の流出が大きくなります。

このため、「住宅ローンの返済原資がしっかりと確保できるのか」が懸念されることは否めません。

このような理由にあてはまる自営業者の方であれば、住宅ローンの借り換えにおいて厳しい審査がなされることが十分予測されます。

2.住宅ローンの借り換え審査に通るための対策とコツ

前項では、自営業の方が、住宅ローンの借り換え審査に厳しくなってしまう理由について解説をさせていただきました。

本項では、自営業の方が、住宅ローンの借り換え審査に通るための対策とコツを、個別に詳しく解説していきます。

2-1.直近3年分の所得を安定させ、無理に税金対策を行わない

住宅ローンを借り換えるためには、収入に関しまして、以下が必要です。

  • 借りたい金額を借りるだけの収入(所得)
  • 収入が安定していること

少なくとも、直近3年分の収入(所得金額)を安定させることが大切であるとお考え下さい。

もちろん、売上が上がって所得金額が増加するということは、融資を行う側の金融機関にとってみますとプラスの要素になることは確実です。

このため、まずは「事業拡大」に努めることが、住宅ローンの借り換え審査に通るための常套手段であることは言うまでもありません。

あわせて、「多くの経費を計上しない」ことによって所得金額が増加することになります。

無理に税金対策を行わず、税理士などといった外部へ記帳代行や確定申告を依頼している場合には、あらかじめこの旨を伝えておくなどの対策が必要です。

2-2.返済比率ができる限り低くなるような条件で借り換えを申し込む

住宅ローンの借り換え審査に通過するためには、返済比率(返済負担率)が、できる限り低くなっていることが求められます。

【返済負担率とは】

(自営業の方の場合)平均所得金額に占める、年間返済額(元金+利息)の割合のことをいい、「金融機関が、いくらまで貸してくれるのか」を判断するための数字です。

返済負担率は、以下の式で計算します。

(1年間の返済額÷平均所得金額)×100%

たとえば、平均所得金額500万円の方が、1年間に100万円返済する場合、(100万円÷500万円)×100%返済負担率は20%となります。

金融機関等では、借入条件(融資条件)として、返済負担率の上限を設定しています。

一般に、返済負担率は、「25%以下なら審査に通りやすい」という目安があります。

ただ、こちらはあくまでも目安であり、金融機関側が総合的に審査・判断することになるのです。ケース・バイ・ケースであることに留意するようにして下さい。

2-3.「フラット35」での借り換えを検討する

フラット35は、自営業でも審査が通りやすい住宅ローンと言われています。これは、自営業の方が借り換えをするにあたっても同じことが言えます。

また、フラット35と単に言っても、取り扱っている金融機関によって、金利や手数料が全く異なります。

「選んだ金融機関によって異なる」ことに注意が必要です。

たとえば、フラット35のシェアがNo.1と言われている「ARUHI」で借り換えを行った場合にどのくらいの効果が見込めるのか、簡単なシミュレーションで紹介しておきます。

借り換えにおける前提条件は、以下の通りとします。

  • 借り換え前の借入金額は、3,000万円とします
  • 借り換え前の返済期間は、25年とし、5年後に借り換えを行うものとします
  • 借り換え前の金利は、2.5%とし、借り換え後の金利は1.30%(団信加入)とします
  • 借り換え前の返済方法は、元利均等返済(ボーナス払いなし)とし、借り換え後も同様とします
比較内容 借り換え前 借り換え後
1ヶ月あたりの返済金額 134,585円 120,196円
完済までの総返済金額 40,375,506円 36,059,002円
借り換えによる節約効果 4,316,504円
(諸費用は考慮していない)

※借り換え後の金利参考:ARUHI公式サイト

住宅ローンの借り換えは、

  • 抱えている債務の残債が大きく、かつ
  • 返済期間が長ければ長い程

効果があるとされています。

前提条件は、正にその典型的なパターンにあてはまります。

住宅ローンの借り換え金利が低い「ARUHI」で、かつ、「返済期間が20年以下」であれば、これまで高い金利で返済し続けている方々にとってみますと、借り換えの恩恵が受けられることは間違いないと思われます。

ただし、本項の解説は、シミュレーションの前提条件とARUHIの借り換え金利を考慮した解説です。

すべての借り換えが前述した条件にあてはまることはありません。

このため、できる限り、住宅ローンの借り換え前には、「どの程度の効果が見込まれるのか」について、FPや住宅ローンアドバイザーといった専門家のアドバイスを求めるようにして下さい。

あわせて、諸費用も考慮したシミュレーションを依頼するようにしておきたいものです。

2-4.住宅ローン以外の借入金を、なるべく少なくしておく

すでに解説しました「返済負担率」のことを考慮しますと、住宅ローン以外の借入金を、なるべく減らした状態で住宅ローンの借り換えの申し込みを行うことで、審査が通りやすくなることは確かです。

なお、借入金には、事業の借入金をはじめ、個人の借入金も含まれます。

これらを一度精査し、すべてを合算した金額が、「年間25%以下」になるような返済負担率を目指しておくことが重要でしょう。

2-5.小規模企業共済に加入することで、退職金を兼ねたまとまったお金を確保する

自営業の方は、会社員や公務員とは異なり退職金というものがありません。

しかし、「小規模企業共済」に加入することによって、自営業者の退職金をご自身で作ることが可能になります。

小規模企業共済に毎月拠出した掛金は、小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象となり、節税効果が認められます。

ここで言う節税効果とは、金融機関が重視する所得金額(利益)にかかる節税とは全く違い、人的控除としての節税です。

これらは意味合いが全く異なり、住宅ローンの借り換え審査に影響はありません。

また、小規模企業共済に加入することによって形成された資産は、将来の退職金としての役割を果たします。

このことから、借り換え後の住宅ローンの残債を一括で返済するための「原資」としても利用できるのです。

これは、金融機関側とすれば、借り換え審査において「大きなプラス要素」としてみることは間違いないでしょう。

このような理由から、小規模企業共済に加入し、将来の退職金をご自身で準備することは、住宅ローンの借り換え審査におきましても、老後の生活を考える意味でも、どちらの面でもプラスの効果が期待できることになります。

3.住宅ローンの借り換えに関する自営業の悩みを考えてみる

住宅ローンの借り換えに関する自営業の悩みは多くあるかと思います。

そこで、本項では、住宅ローンの借り換えに関する自営業の悩みを考えていきましょう。参考情報として、ご覧いただけますと幸いです。

住宅ローンの借り換えについて質問させて下さい。25年ローンを5年前からはじめてます。借り始めはサラリーマンでしたが、今は自営業です。この状況で、負担減を考え見直しに銀行に相談したいですが、かえって自営業で不利にならないでしょうか?因みに延滞もなく、その銀行に定期預金も少額ですがあります。よろしくお願いします。

ヤフー知恵袋 住宅ローンの借り換えについて質問させて下さいより引用)

住宅ローンの新規借入時は会社員であったものの、借り換え時には、自営業という職業であることが確認できます。

これは、これまでの解説より、厳しい住宅ローン審査がなされることは間違いありません。

質問内容からは、延滞期間がないことや定期預金があるということで、住宅ローンの借り換え審査においてプラスに働くものもあります。

ただ、所得金額や借り換え金額などが明示されておらず、審査に通過するかどうかは、残念ながら判断することは難しいでしょう。

4.自営業の方が、住宅ローンの借り換えを行う上での注意点

住宅ローンの借り換えは、信用取引ですので、個人信用情報に問題があった場合は、そもそも住宅ローンの借り換え審査の土俵にすら上げてもらえません。

これは、いくら所得金額に問題がなくて、返済負担率や健康状態などに問題が無かったとしても、言えることになります。

【個人信用情報とは】

住宅ローンの借り換え申込者の信用があるかどうかを確認するための情報のことを言います。個人情報はもとより、一定期間における借入金の状況、返済状況などがすべて確認できるものとなっています。

つまり、住宅ローンの借り換えの申し込みがあった場合、金融機関は、申込者本人の同意を得て、個人信用情報を確認し、この内容に問題がないことを必ず確認します。

言うまでもなく、個人信用情報確認に同意をしなければ、住宅ローンの借り換えが行われないことになります。

以下の場合、住宅ローンの借り換え審査にはまず通らないとお考え下さい。

  • 度重なる借入金の返済遅延
  • 連続した借入金の返済遅延
  • 数年間を通じて、度々生じている返済遅延や割賦代金返済の遅延などが目に見える場合

このようなことが無いようにするためにも、普段の業務から、これらの決済は確実に行っておくようにしておかなければなりません。

まとめ

本記事では、自営業の方が住宅ローンの借り換えを行うにあたっての対策法や注意点についてわかりやすく解説を進めさせていただきました。

ざっくり申し上げますと、本記事で解説をさせていただきました対策方法をすべて実践していただき、注意点に問題が無い場合は、自営業の方でも住宅ローンの借り換えが上手くいくことでしょう。

是が非でも住宅ローンの借り換えを上手く行いたいためには、報酬を支払ってでも、FPや住宅ローンアドバイザーの協力を得て、住宅ローンの借り換え申し込みを行うべきだと管理人は考えます。

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