住宅ローン商品と銀行の選び方:金利で選択する際のポイント

住宅ローン商品や銀行の選び方は、これから住宅購入を検討しているあなたにとって、極めて重要な項目になります。

ただ、住宅ローンの金利や優遇などのサービスは、それぞれの銀行によって特徴が大きく異なります。そのため、「何を基準にしてどのように選ぶのが特なのかがわからない」という悩みは多いです。

実際のところ、これから住宅購入を検討している多くの方は、住宅ローンを選ぶ際、目に見える「金利にのみ」に目がいきがちです。

たしかに、金利に目を向けることは、正しい考え方で欠かすことのできない項目です。

しかし、住宅ローンの融資条件をはじめ、銀行の優遇サービスや住宅ローンにかかる諸費用などについて総合的に考えなければ、良い住宅ローンや銀行を見つけることはできません。

トータルコストを把握くして銀行を選択しなければ、結果的に損をしてしまう可能性が高いからです。

そこで本記事では、住宅ローン商品や銀行を選ぶポイントについて、多くの方が気になっている金利を中心に紹介していきます。これを学ぶだけで、あなたにとって最適となる銀行を見つけ出せるようになるでしょう。

1.住宅ローンの金利を選ぶ際の注意点

住宅ローン金利の選び方は、「必ず抱える永遠の課題」といっても決して過言ではありません。住宅ローンの金利には、「変動金利」や「固定金利」、「期間選択型金利」など、呼び名は、銀行間で違っても、さまざまな種類のものがあります。

ここでは、住宅ローン金利の代表的な3つの金利の特徴と、選び方における注意点について紹介していきます。

1-1.全期間固定金利の特徴と選び方

全期間固定金利とは、住宅ローンの借入当初から完済までの金利が変わらない特徴を持っている金利になります。

よく聞く「フラット35」は、全期間固定金利にあたります。

固定金利のイメージ

1-1-1.全期間固定金利のメリット

全期間固定金利のメリットは、借入当初から完済までの金利がずっと変わらないため、返済金額が借入当初から確定していることがあげられます。

つまり、住宅ローンの返済計画が立てやすいことを意味します。

また、将来的に金利の上昇があったとしても、金利が一定であることから、その金利上昇の影響を受けることがありません。

1-1-2.全期間固定金利のデメリット

全期間固定金利のデメリットは、「金利が高め」であることにつきます。大幅に金利が上がったときのリスクを銀行側がとるからです。

後述する変動金利や期間選択型固定金利に比べて金利が高いため、月々の返済金額や完済までの総返済金額は、多くなってしまうことがあります。

1-1-3.全期間固定金利が向いている人

住宅ローンの返済は、何十年という長期間に渡ってお金を返済し続けていかなくてはなりません。だからこそ、完済までの返済金額があらかじめ確定している安心感は、住宅ローンの返済に不安を抱いている人には向いているといえます。

また、自営業者などのように将来の収入が不透明な場合や教育費など家族の将来を考えたときもこの金利がおすすめです。「今後の負担が大きくなりそう」と予測される場合などは、全期間固定金利が向いているといえるでしょう。

何もかもが不透明であるということは、思いがけないアクシデントが起こってしまった場合に対応することが難しくなってしまいます。

このようなことから、収入や返済までの安定性、家族の将来性などを考慮した上で、全期間固定金利を選択するかどうかが1つのポイントになると考えることができます。

なお、フラット35の詳しい内容をまとめた記事は、以下の記事に掲載してあります。フラット35をご検討中の方や内容が気になる方は、次の記事も参考になされてみることをおすすめします。

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1-2.変動金利の特徴と選び方

変動金利とは、一般に「金利は6ヶ月ごと」「返済金額は、5年ごと」に見直されるといったルールがあります。

また、「125%ルール(1.25倍ルールともいう)」があり、金利の上昇があったとしても金利の上昇上限が1.25倍までといったルールも設けられています。

変動金利のイメージ

1-2-1.変動金利のメリット

変動金利のメリットは、先に解説した固定金利よりも金利が低いことがあげられます。

銀行の選び方を賢く行うことで、変動金利のメリットである低金利をさらに優位に活用することができます。

1-2-2.変動金利のデメリット

変動金利のデメリットは、「金利の上昇リスクがあるということ」や「完済までの返済金額が不透明であること」といったものがあげられます。

たとえば、金利が安いときに変動金利にて住宅ローンを借り入れしたとします。その後もし、金利が大きく上がってしまった場合、支払金額も同じように高くなってしまう危険性があるということです。

もちろん、低金利かつ返済金額が変わらないということであれば、すべての人が、この金利を選ぶと思います。

しかし、残念ながらそのような都合の良い金利というものは存在しません。

1-2-3.変動金利が向いている人

変動金利が向いている人は、「住宅ローンの借入金額が小さい人」「収入に余裕がある人」などが挙げられます。返済金額が上下変動したとしても、対応できる人であれば向いていると考えることができます。

逆を言えば、変動金利の特徴である低金利の状態で返済に余裕がない人の場合、住宅の購入をもう少し待ってから再度、購入計画を練り直す選択も必要です。

このような状態の人は、言うまでもなく金利が上昇した場合に家計のお金に余裕がない表れです。

結果として返済に対応することが難しく、最悪な場合、家を手離さなければならなくなる可能性も否めなくなります。

なお、変動金利の詳しい内容をまとめた記事につきましても、別に掲載しておりますので、変動金利をご検討中の方や内容が気になる方は、そちらの記事も参考になされてみることをおすすめします。

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1-2-4.変動金利とマイナス金利について

日本銀行が、平成28年2月16日から施行した「マイナス金利政策」は、住宅ローンの低金利に大きな影響を与えることとなりました。平成29年3月現在の変動金利にも、少なからず影響を及ぼしていることはたしかです。

このマイナス金利政策は、これから住宅購入を検討している人にとって追い風となるニュースとなりましたが、住宅ローンとの関係性について参考になる情報も掲載しております。

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1-3.期間選択型固定金利の特徴と選び方

期間選択型固定金利とは、借入当初に選んだ固定金利期間は、金利が変わらないといった特徴を持った金利になります。

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期間選択型固定金利のイメージ

そして、選択した期間が終了した後に再度、金利を選ぶといった流れになります。

1-3-1.期間選択型固定金利のメリット

期間選択型固定金利は、先に解説した全期間固定金利に比べて、金利が低いといったメリットがあります。また、あらかじめ選んだ期間が満了した後に、その時々の金利情勢や家計のお金の流れに合わせた金利を選ぶことも可能です。

たとえば、借入当初、期間選択型固定金利の住宅ローンを申し込んで10年間の固定金利が年1.30%であったとします。

それから10年後、金利が上昇し10年固定金利が年1.45%になった時、引き続き固定金利を選ぶこともできますし、金利の低い変動金利に切り替えることができるといったイメージになります。

仮に変動金利に切り替えて年0.80%になったとすれば、10年経過した後の返済金額を今までよりも抑えることが可能になります。

家計の将来の支出と照らし合わせながら柔軟な返済計画を組むことができる点は、期間選択型固定金利の大きなメリットであるといえます。

1-3-2.期間選択型固定金利のデメリット

期間選択型固定金利のデメリットは、あらかじめ選んだ固定期間終了後に金利が上昇し、返済金額が増加してしまう可能性があるところです。

多くの銀行では、期間選択型固定金利に優遇金利を適用しています。

しかし、期間終了後の優遇幅は、借入当初の優遇幅よりも小さい場合がほとんどで、結果として返済金額が増加してしまうといった「落とし穴」が潜んでいる場合があるのです。

また、金利を再選択する際に金利情勢が大きく上がっていた場合、変動金利、あるいは固定金利のどちらを選んでも大きな返済負担を強いられてしまうリスクがあります。

このことは、しっかりと押さえておくべきポイントになります。

1-3-3.期間選択型固定金利が向いている人

期間選択型固定金利に向いている人は、「金利の上昇に対応することができる人」や「固定金利期間が終了した後にお金の余裕がある人」などがあてはまります。

なお、期間選択型固定金利の詳しい内容をまとめた記事につきましても、別に掲載しております。期間選択型固定金利をご検討中の方や内容が気になる方は、以下の記事も参考になされてみることをおすすめします。

これまで紹介した固定金利、変動金利、期間選択型固定金利のすべてを確認することが可能です。

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1-4.住宅ローンを無理なく返済できる金利プランの選び方

住宅ローンを無理なく返済できる金利プランを選ぶためには、「金利の特徴を確実に把握した上で自分の懐具合を知る」ことが最も大切です。

たとえば、月々の返済金額を少なくするためには、大まかに2つの方法があります。

  1. できる限り低い金利のものを選ぶ(変動金利・2年固定金利選択型など)
  2. 住宅ローンの返済期間を35年など長期間に設定する

上記2つの方法を行うだけで、月々の返済金額はかなり抑えることができます。

ただし、先に解説した金利の特徴やデメリットをしっかりと理解し納得した上で選択しなければ、逆効果になることはいうまでもありません。

本記事で解説した金利の選び方も大切ですが、住宅ローンを無理なく返済するには、「資金計画」が必須です。

極端な表現ではありますが、資金計画につきましては、何よりもまず「優先」してその考え方についてご理解していただきたいと思っております。

2.住宅ローンを借り入れする銀行の選び方

先に解説した「金利の選び方」をしっかりとマスターすることができれば、自ずと住宅ローンを借入する銀行選びは、希望に沿った銀行を選べることにつながります。

おそらく、あなたも銀行のホームページで金利を比較検討していくことと思います。

このとき、金利の選び方やメリット・デメリットを知っていることで、あなたにとっての良し悪しの判断ができることになるでしょう。

2-1.オススメできない銀行

オススメできない銀行の条件は、多くの方が気になるところだと思います。

結論から申し上げると、「オススメできない銀行というものはなく、自分に適した銀行を探すこと」が大切です。

自分に適した銀行とは、大まかに確認する項目として、以下のようなものがあります。

  • 住宅ローンの金利がほかの銀行よりも低め
  • 住宅ローンにかかる事務手数料や繰り上げ返済手数料などの諸費用が安い
  • 住宅ローンの金利優遇やその他のサービスに厚みがある
  • 団体信用生命保険の保障に厚みがある

銀行選びの優先順位は、住宅ローンの返済条件のうち、どれを優先するのかによって異なるところです。そのため、A銀行が適している人もいれば、B銀行が適している人もいることになり、結果としてオススメできない銀行というものは存在しないわけです。

3.専門家FPからこっそり聞いた住宅ローンの裏技

最後に、専門家であるFPからこっそり聞いた住宅ローンの裏技について紹介していきます。すべての銀行やすべての人に見合ったものではないことをあらかじめご了承下さい。

3-1.住宅ローンを「ミックス」にすることで返済効率アップ

実は、住宅ローンは必ずしも1本で組まなければならないものではありません。

たとえば、3,000万円の住宅ローンを借りる時に、1,500万円と1,500万円のように2つに分けて借りることができるのです。

2つに分けて住宅ローンを借りるメリットは、先に紹介した期間選択型固定金利のように、将来の家計のピークにあらかじめ合わせて、住宅ローンの返済ができるところにあります。

期間選択型固定金利や変動金利のように、金利上昇リスクを取らなくともよいことを考えると、金利が全体的に低めの時は有利になる方法といえます。

  1. 1本目の住宅ローンは「太く短く=返済金額が多めだが返済期間は短い」
  2. 2本目の住宅ローンは「細く長く=返済金額が少なめだが返済期間は長い」

上記のような工夫をすることで、住宅ローンの支払利息を軽減させるための繰り上げ返済効果も期待できます。

銀行によっては、ミックスにすることで「金利優遇」を行うところもあります。

そのため、あなたの希望に沿ってかつ、資金計画との釣り合いがとれるのであればおすすめの方法といえるでしょう。

4.住宅ローン商品を選ぶ際のもっとも重要なポイント(まとめ)

ここまで、住宅ローン商品と銀行の選び方について、金利で選択する際のポイントをまとめさせていただきました。本記事のまとめとして、住宅ローン商品を選ぶ際に重要なポイントについて再度以下へ箇条書きで紹介します。

  • 住宅ローンの金利は、それぞれの金利の特徴を知った上で選ぶこと
  • 住宅ローンの金利は、自分自身の返済プランに合わせた最適なものを選ぶこと
  • 住宅ローンの商品は、金利選びが決定すると自ずと決まる
  • 住宅ローンを選ぶ銀行も金利選びが決定すると自ずと絞られる
  • 住宅ローンは、金利の選び方も重要だが、資金計画を優先して考えること
  • 住宅ローンの裏技をもっと知るには専門家へ聞くのも一策

ユーザーの皆さまが、求めている情報やご希望はそれぞれ異なります。

そして、住宅購入契約から住宅ローンの融資が決定するまで、個別に知っておかなければならないことっは、実はものすごくたくさんあります。

たしかに、住宅購入の知識は、知っていても知らなくとも、銀行がお金を貸してくれれば誰でも家を購入することは可能です。

ただし、損をしないための住宅購入となると時間をかけて、自分自身で情報を収集する必要があるのは紛れもない事実です。

本記事を含め、住宅購入に必要な情報を多数用意しておりますので、あなたに合った情報を見つけ、賢く活用していただきたいと思っております。