フラット35とフラット35sの特徴の違いを徹底比較

フラット35という言葉を見聞きしますと、長期固定金利の住宅ローンとイメージされる方も少なくないと思います。

フラット35は、今やテレビやラジオなどのメディアから書籍や専用ホームページまで公開されていることから、住宅ローンをこれから検討している多くの皆さまには、すでに定着している住宅ローンであると思われます。

また、単にフラット35と言っても、たくさんの種類があり、その中でも、フラット35sとフラット35との違いについてよくご理解されていない方も多いのが現状です。

実際に、フラット35で住宅ローンを申し込む場合、条件によっては有利な条件で融資が受けられることもあるため、フラット35だけではなく、フラット35sなどのような細かな種類についても知っておくことが大切になります。

このようなことを踏まえまして本記事では、主にフラット35sに焦点をあて、フラット35とフラット35sの特徴の違いを徹底比較して解説します。

1.フラット35とフラット35sのそれぞれの特徴と違い

はじめに、フラット35とフラット35sのそれぞれの特徴と違いについて、以下、個別に解説を進めていきます。

なお、フラット35に関しましては、おそらく多くのユーザー様が、すでにある程度の知識を有しているものと予測できることから、基本的な概要について紹介する程度に留めさせていただきます。

1-1.フラット35の特徴

フラット35とは、民間金融機関(銀行など)と住宅金融支援機構が提携して、住宅ローンの融資を望んでいる方に対して提供している長期固定金利の住宅ローンのことをいいます。

フラット35の最大の特徴は、完済まで金利が変わらない長期固定金利のため、完済までの総返済金額があらかじめ確定しており返済計画が立てやすいところにあります。

詳細を知りたい場合、以下のコンテンツもあわせて読み合わせておきましょう。

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1-2.フラット35Sの特徴

フラット35sとは、フラット35を申し込んだ方で購入した住宅が、省エネルギー性、耐震性などといった一定基準の質の高い住宅を取得される場合に、借入金利を一定期間引き下げる制度のことをいいます。

具体的な金利の引き下げには、金利引き下げプランが大きく関係しており、平成29年11月現在における金利の引き下げ期間と引き下げ幅は以下のイメージ図の通りです。

フラット35と35sの特別金利プランの違い

フラット35ホームページ・【フラット35】Sより引用

フラット35sは、金利Aプランと金利Bプランに分けられており、金利引き下げ幅は、いずれも「年0.25%」で同じであるものの、金利Aプランの引き下げ期間は、当初10年間、金利Bプランの引き下げ期間は、当初5年間といった違いがあります。

1-3.フラット35sが適用されるための条件

フラット35sの金利Aプランおよび金利Bプランのいずれかが適用されるためには、購入した住宅が新築・中古を問わず、「フラット35の技術基準」といったものを満たしている必要があり、具体的には、以下、4つのいずれかになります。

【1】省エネルギー性
【2】耐震性
【3】バリアフリー性
【4】耐久性・可変性

上記4つの住宅性能は、金利Aプランおよび金利Bプランによって内容が異なっており、詳細につきましては、同サイト内、以下の記事から確認されることをおすすめ致します。

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また、フラット35sが適用されるための条件の中には、フラット35の技術基準に合致しているかどうかを検査してもらう必要もあるのですが、フラット35sの適用基準のハードルは決して高いわけではありませんので、現在の注文住宅や新築建売住宅を購入した場合、少なくとも金利プランBの適用が可能であると推測されます。

ただし、あくまでもすべての住宅がフラット35sの適用対象になるとは限りませんので、購入する住宅がどのような取り扱いになりそうなのか、事前に不動産業者などに確認しておくことが望ましいでしょう。

1-3.フラット35とフラット35Sの違いは借り入れ当初の金利が違うこと

フラット35とフラット35Sの違いは、借り入れ当初の金利が違うところにあり、結果としてフラット35sが適用できた場合、フラット35に比べて総返済金額が少なくて済む効果があります。

フラット35に比べて総返済金額が少なくて済む効果があります。

フラット35ホームページ・【フラット35】Sより引用

2.フラット35とフラット35sの返済金額の差額をシミュレーション

フラット35とフラット35sの返済金額に違いのあることは、前項で紹介したイメージでご理解できたと思いますが、ここでは、もう少し具体的にシミュレーションを行うことで、フラット35とフラット35sの返済金額の差額を参考までに紹介していきたいと思います。

シミュレーション条件は以下の通りです。

・住宅ローン借入額:3,000万円
・金利:以下、比較表を参照(平成29年11月現在におけるARUHI実行金利
・返済期間:35年
・返済方式:元利均等返済
・ボーナス返済:なし
・その他:金利Aプランおよび金利Bプラン共に団体信用生命保険に加入し、借り入れ金額は、融資金額の9割以下、頭金を1割用意しているものとします。

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比較内容フラット35フラット35s
(金利Aプラン)
フラット35s
(金利Bプラン)
借入金利年1.370%当初10年間
年1.120%
11年目以降
年1.370%
当初5年間
年1.120%
6年目以降
年1.370%
毎月の
返済金額
89,956円86,373円88,978円86,373円89,471円
総返済金額37,781,907円37,058,160円37,391,940円
差額▲723,747▲389,967円

仮に、フラット35ではなくフラット35sが適用された場合の軽減効果は、「確実に見込まれる」のは確かではありますが、金利Aプランと金利Bプランによる適用の違いや住宅ローンの借入条件によって効果の大きさに違いが生じることも確かです。

あくまでも住宅ローンは、毎月の返済金額が無理のない範囲内で申し込むのが鉄則であることから、この辺の返済金額をしっかりと確認した上で、フラット35とフラット35sについて検討をしたいものです。

3.フラット35sのメリット

フラット35sのメリットは、前項で紹介したシミュレーション結果から一目瞭然のように、金利優遇が受けられることから、フラット35に比べて総返済金額が少なくて済むところにあります。

また、当初の適用金利に戻ったとしても、極端に返済金額が増加するわけではありませんので、長期固定金利のメリットにあたる返済計画が立てやすいといった特徴を保てるところも魅力と言えるでしょう。

併せて、フラット35sの適用ハードルが低い特徴もあり、特に金利Bプランの適合は、現在の一般住宅におきましても、当然の設備として設置されているものもあることから、少なくとも5年間の優遇金利が受けやすいところもポイントです。

4.フラット35sのデメリット

フラット35sは、元々フラット35を希望している方に対する優遇であるため、フラット35s自体のデメリットというものはないと考えるのが自然です。

ただし、これまで解説を進めさせていただきましたように、金利Aプランおよび金利Bプランのいずれも金利の優遇期間が5年もしくは10年に限定されているため、適用期間が限定されているところには注意が必要です。

また、フラット35sには、予算金額が設けられていることから、たとえば、予算金額に達する見込みとなった場合は、フラット35sの受付が終了となることから、必ずしもすべての方がフラット35sの適用を受けられるわけではありません。

そのため、購入した住宅がフラット35s基準を満たしていたとしても予算金額の関係で適用外となる場合もあることを知っておく必要があります。

フラット35sの受付終了日は、受付が終了する約3週間前までにフラット35のホームページで公開されることになっておりますが、年初(4月)頃から、フラット35sの募集が始まることから、春や夏頃に申し込みができれば大きな懸念を抱えることがなくフラット35sの適用が可能だと予測されます。

5.フラット35sは、適合証明機関の適合証明検査で適用が決まる

フラット35やフラット35sで住宅ローンを申し込む場合、いずれの場合も購入した住宅がフラット35の技術基準に適したものであるかどうかの検査を受けなければなりません。

具体的には、適合証明機関の適合証明検査を受け、「適合証明書」といったものを発行してもらわなければならず、この検査結果によって、フラット35およびフラット35sで融資されるか、されないかの1つの基準が確定することになります。

この検査によってフラット35の融資が受けられないといったことは、筆者自身、これまで聞いたことがないため、1つの形式上のものであると考えて差し支えないと思われます。

また、フラット35sの適合に合致するか否かの検査についても併せて検査および確認を適合証明機関に口頭で話すことで対応をしてくれるほか、フラット35の申し込みにおきましても、記述する欄がありますので、融資担当者に尋ねてみるのが確実です。

以下、フラット35sのよくある質問から似たようなものについて参考までに引用して紹介しておきます。

Q.申込み時に適合証明書を提出する必要がありますか。

A.お申込み時に、適合証明書をご提出いただく必要はありません。ただし、資金実行の手続の前までに適合証明機関が発行する(適合証明技術者は、【フラット35】S(中古タイプ)のみ取扱い可能です。)適合証明書(フラット35の技術基準に加えて、【フラット35】S)の技術基準も満たすことが確認できるもの)を金融機関にご提出いただく必要があります。

出典:フラット35・よくある質問・フラット35sについてより

まとめ

本記事では、フラット35sに焦点をあてることで、フラット35とフラット35sの特徴の違いについて徹底比較して解説させていただきました。

フラット35とフラット35sは、金利優遇があるか、ないかの違いとなり、金利優遇があるフラット35sの方が、負担するべき金額がフラット35に比べて少なくなることも確認できたと思います。

併せて、金利Aプラン、金利Bプランについての違いも確認し、同じく負担するべき金額が違うことも比較表などで確認することができました。

本記事では、金利プランAおよび金利プランBが適用になるための【1】省エネルギー性
【2】耐震性【3】バリアフリー性【4】耐久性・可変性といった4つの住宅性能について、あえて解説を割愛させていただきましたが、こちらの住宅性能の条件などにつきましては、同サイト内で公開している以下の記事から併せてご確認されることをおすすめ致します。

フラット35sとは?メリットやデメリットをわかりやすく解説

2017.11.17

フラット35sは、適用を受けるためのハードルが非常に低いのは確かでありますから、しっかりと内容を確認し、仮に、融資担当者の知識レベルが低かったとしても損をしないような自己の知識を持っておくことが大切だと言えます。