新築の家・注文住宅購入時のローン以外の諸費用・手数料はいくら?

住宅を購入する際には、建物や土地代のほかに「諸費用」がかかることをご存知かと思います。一般的には、「総額の1割程度かかる」と言われます。

しかし、注文住宅の場合、2割程度はかかると考えておきましょう。なぜなら、すでに完成している「分譲マンション」や「建売住宅」のように、すべての費用を一度にではなく、段階的に支払うことが一般的だからです。

これに加えて土地から購入する場合は、土地契約や登記手続きにも大きなお金がかかります。

このページでは、新築注文住宅にかかる諸費用やその節約術について解説させていただきます。これは机上の空論ではなく、実際に家を建てたT様より、領収書や購入時にかかったお金や経験をお話していただきました。

もし、あなたがこれから家を建てようと考えている場合、ぜひ参考にしてください。具体的に知ることによって、資金計画をスムーズに進めることができ、余分な経費を削減できる部分も出てくるのではないかと思います。

注文住宅にかかる諸費用は建物価格の2割

住宅の広告に目を向けると、「頭金0円で建てられます」などというものをよく見かけます。

しかし、頭金がまったくない状態での住宅購入はとても危険なことです。なぜなら、住宅購入にかかる諸費用は本来「住宅ローンには組み込めないもの」で、現金で支払うべきものだからです。

たしかに、住宅ローンに諸費用分を上乗せしたり、諸費用ローンを利用したりすることもできます。とはいえ、頭金が用意できない状態での住宅購入は、見直した方がいいかもしれません。

実際に家を建ててみると、細かいお金が次々と必要になってきます。住宅ローンの融資は物件の引渡し時になるため、そのお金が振り込まれるまでに必要な費用は自分で用意しなくてはならないと考えましょう。とくに、注文住宅の場合は、そういった場面が多くなります。

この項では、注文住宅にかかる費用の具体的な項目と、融資前に必要なお金について簡単にまとめました。具体的に「どのタイミングで、どのくらいの費用が必要になるのか?」について、概要をご説明します。

全体的なお金の流れを把握することで、自己資金を充当する箇所のヒントにしていただければ幸いです。

注文住宅の諸費用一覧

注文住宅の場合、建売住宅やマンション購入時にはかからない費用が次々と発生します。具体的には、以下の項目になります。

◇住宅ローン本融資前に必要になる諸費用

  1. 土地契約時にかかる費用:仲介手数料・印紙税・土地登録免許税・所有権移転登記報酬
  2. 建築請負契約時にかかる費用:収入印紙
  3. 地盤にかかる費用:地盤調査費用・地盤改良費用
  4. 祭祀費:地鎮祭・上棟式など
  5. 住宅ローンにかかる費用:保証料・事務手数料・印紙税・つなぎ融資費用

上の2~4については、建売住宅の場合にはかからない費用です。5のつなぎ融資にかかる費用についても、注文住宅の場合にのみ必要なお金です。

なお、3の地盤にかかる費用は、最終精算時に徴収となる場合もありますので建築先に確認しておきましょう。

◇住宅ローン融資時・融資後に必要となる費用

  1. 登記・抵当権等設定にかかる費用:印紙税・所有権保存登記報酬など
  2. 保険料:火災保険・地震保険
  3. 外構工事費用
  4. 引っ越し関連費用:引っ越し代・インターネット等工事代・エアコン配管カバー取り付け費用など
  5. 各種申請費用:長期優良住宅・省エネ住宅などの申請費用・太陽光発電負担金など(最終精算時にまとめて徴収されることが多い)
  6. 家具・家電購入費(カーテン・照明なども含む)

高台や軟弱地盤などで、外構や地盤補強にお金がかかる土地なら、それ以上の費用が必要となります。引越し費用や家具・家電費用などまで考えると2割で収まらない場合もでてくるでしょう。

さらに、建築した年の1月1日時点で土地を所有していた場合は、それに対する固定資産税も想定しておかなくてはなりません。実際にかかる金額の目安については、後ほど実例を使ってみていきたいと思います。

が、その前に諸費用に限らず、建築費であっても住宅ローン融資前に必要となるお金についてみていきましょう。

補足

外構(エクステリア)工事について詳しく知りたい場合、「見積り外構工事」が参考になります。

諸費用以外で融資前に必要なお金

注文住宅の場合、「融資を受ける前」に建築費用の7割など多額の代金が必要となります。通常3~4段階に分けて建築費を支払うことが多いです。ここが建売住宅やマンションとの大きな違いであるといえます。

多くの場合、申込時に手付金として100万円(または建築費の1割)を建築先へ支払います。敷地や地盤調査にかかる費用、建築確認などの各種申請費、設計料、水道加入金などはそこから差し引かれ、業者が代行して支払う形になります。

これに関しては、引渡し時の建物清算書に領収書が添付されているか確認しましょう。

その後、着工時に着工金として3~4割、上棟時に中間金として3~4割、残額を最終精算金として引渡し時に支払うのが一般的です。これは建築業者やハウスメーカーによって変わるので、契約前に確認しておくことをおススメします。

建築中の支払いについては、後で説明する「分割融資」「つなぎ融資」などで対処する人が多いです。

しかし、建築請負契約時に支払う手付金(100万円~物件価格の1割)については自己資金で用意しておく必要があると考えましょう。

 融資前に必要な現金はどこから?

住宅ローン融資前に支払うお金については、自己資金またはつなぎ融資を利用するなどして調達する必要があります。

つなぎ融資とは「建物完成後」に実行される「住宅ローン本融資」までの間に必要なお金を借入れるためのローンです。本融資時に返済という形になり、その間は金利のみを支払うことになります。多くは2.5~3%など住宅ローンより高い設定になっています。

つなぎ融資に関しては、 「4項目で分かる住宅ローンで必要となるつなぎ融資とは」にて詳しく解説しています。

たとえば、1,000万円で年利2.5~3%のつなぎ融資を4カ月間借入れるとしましょう。この場合、たった4カ月間のお金を借りるだけであるにもかかわらず、8~10万円も金利を支払うことになります。

契約時に支払う手数料や印紙税のことも考えると、つなぎ融資の諸費用だけで20~25万円くらいは必要になってくるでしょう。

また、つなぎ融資を2回以上利用する場合、手数料は1回分で済みますが、印紙税や利息、そして契約の手間は重複してかかってきます。

そこでおススメしたいのは、一部金融機関で取り扱われている「住宅ローンの分割融資」です。これなら、住宅ローンと同一ローンになり、別に手数料や印紙税が必要となりません。

住宅ローンと同じ低金利で、本融資までの間の利息のみを余分に支払うだけですむため、つなぎ融資を利用するより諸費用が大きく節約できるのです。

たとえば、年利1.2%の住宅ローンで、土地代金1,000万円を4カ月先行して融資してもらうだけの場合、かかる費用は金利分の4万円のみです。実際に、わが家はこの方法を選びました。諸費用を節約したいなら、自己資金で賄えない額になる部分をうまく選んで分割融資を利用するといいと思います。

あなたも同じように、場面ごとの選択次第で諸費用を節約することができるかもしれません。次項では、実例をみていきましょう。

《実例》注文住宅にかかった費用の記録

この項では、実際にわが家が土地を購入して注文住宅を建てる際に支払った費用の記録をご紹介します。これを読んでいただくことによって、あなたの資金計画がより具体的になり、予想外の出費にも余裕を持って対処できると思います。

なお、条件は以下の通りです。

  • 土地:1,350万円
  • 建物価格:2,400万円(税込)
  • 頭金:1,400万円
  • 住宅ローン借入額:2,800万円(うち土地分は先行融資)
  • 借入期間30年・変動金利(実質金利)年0.725%
◇土地契約時◇
土地保証金50,648
仲介手数料(相場:3%+6万円)465,000
印紙税10,000
印鑑証明書・住民票1,500
登録免許税(所有権移転登記)37,800
◇建築請負契約時◇
印紙税10,000
契約金1,000,432
◇住宅ローン金銭消費貸借契約時◇
印紙税20,400
印鑑証明書・住民票1,800
保証料・事務手数料(送金手数料含む)567,107
抵当権設定費用154,337
先行融資分金利(年利0.725%で約5カ月間・初月日割り)37,931
土地契約代金(登記手数料含む)13,436,403
住宅ローン先行融資▲13,430,000
◇地鎮祭費用◇
玉串料30,000
◇着工時◇
地盤改良手付金286,300
地盤改良精算286,300
着工金6,000,100
◇上棟時◇
上棟式費用108,638
中間金6,000,216
◇外構工事着手時◇
外構工事着工金500,216
◇建物引渡し時◇
最終精算金11,437,139
住宅ローン本融資▲14,520,000
建物所有権保存・抵当権追加費用141,322
火災保険料264,820
◇引っ越し時◇
引っ越し代金95,000
引っ越しオプション料金28,550
エアコン取付オプション(配管カバー等)66,960
インターネット工事費用49,000
差し入れ用飲み物3,832
近隣挨拶用粗品4,056
◇外構工事完了時◇
外構工事費用精算1,690,216
◇居住後◇
宅地固定資産税111,682
不動産取得税(軽減措置により不要)0
合計14,947,705
※建物価格には付帯工事費・太陽光発電システム・照明・カーテンが含まれています。

※地盤改良費をダイレクトに支払っていますが、一般的には引渡し時に精算されると思われます。

頭金と住宅ローンでトータル4,200万円、土地と建物価格で3,750万円、この差額450万円が地盤改良費や外構工事を含む諸費用ということになります。以下が時系列で表した諸費用を含む注文住宅にかかった総費用の一覧表です(一部、土地仲介手数料や上棟時のご祝儀など、支払わなかったものを参考までに足している部分もあります)。

では、それぞれの費用と節約する方法があるかについて細かく見ていきましょう。

1.土地契約時にかかる費用は節約できるか

土地から購入する場合、契約時には仲介手数料(土地価格の3%+6万円が多い)、印紙税(1千万円超5千万円以下なら1万円)と土地課税標準額の15~20/1000の所有権移転登記にともなう登録免許税(※1)が通常かかります。これらに加え、その手続きに対する司法書士報酬(5万円前後)などが発生します。

土地代金を全額自己資金でまかなう場合、抵当権(※2)設定の必要がないため、所有権移転登記(※3)を自分で行うこともできます。その場合、司法書士報酬が節約できることになります。自己資金をどこに充当するのかによって、諸費用の額が変わることもあります。

※1:不動産における「登録免許税」とは:土地や建物などの不動産を登記する時に必要となる税金です。詳細については以下のリンク記事をご参照ください。

登録免許税とは:計算方法から軽減税率まで分かる5項目

※2:「抵当権」とは:住宅ローン契約時に対象不動産を担保に入れ、万一ローン支払いができなくなったときに借入先金融機関が取り上げることができる権利です。

※3:「所有権移転登記」とは:この場合、土地の名義を売主から買主に変更することです。

しかし多くの場合、土地代金をすべて自己資金でまかなうのは難しいと思われます。住宅ローンの分割融資、またはつなぎ融資、いずれかの方法で資金計画を立てることになるでしょう。

仮に自己資金でまかなえたとしても、土地の所有権移転登記にともなう司法書士報酬より、つなぎ融資の手数料や利息のほうが高額になることが多いです。つなぎ融資を利用するにしても、その回数を減らすことが諸費用の節約につながります。

私の場合、大手都市銀行で分割融資を利用しました。建物と同一ローンで、土地分だけ先行融資されるものです。この方法だと、住宅ローンと同じ優遇金利が適用されます。

返済が始まるのは本融資後になるため、その間は土地代金の利息だけを支払うことになります。もし、自己資金に余裕があれば、つなぎ融資ではなく、土地代金先行融資を利用するほうが諸費用を節約できると思います。

2.建築費の支払い方法を調整してつなぎ融資費用を節約

わが家の場合、建築請負契約時には以下のような入金予定が設定されていました(請負代金:2,410万円)。

  1. 手付金(契約時):100万円
  2. 着工金(着工時):623万円(1と合わせて3割)
  3. 中間金(上棟時):964万円(4割)
  4. 最終金(引渡し時):723万円(3割)

手付金と着工金を合わせて3割、中間金が4割、最終金3割という形です。一般的には、これらのお金を支払うために自己資金を充てるか、つなぎ融資を利用することになります。

注文住宅の諸費用を節約するには、つなぎ融資をしない、または少なくすることが最も簡単です。私の場合は建築先に頼んで、以下の通り、手付金~中間金の支払額を自己資金でまかなえる金額に調整してもらいました。

  1. 手付金(契約時):100万円(そのまま)
  2. 着工金(着工時):623万円→600万円
  3. 中間金(上棟時):954万円→600万円
  4. 最終金(引渡し時):723万円→1,110万円

これで土地代金を先行融資、あとは本融資まで自己資金でまかなうことができました。

住宅購入のための資金は親族からの非課税贈与が受けられるので、可能なら、贈与額の範囲で支払額を調整してもらうといいでしょう。すべてをまかなうのは無理でも、つなぎの回数を減らすだけで費用も手間も節約できます。とくに中間金については、資金計画によって考慮してもらえることが多いため、ぜひ交渉してみましょう。

3.住宅ローンにかかる費用は節約できるのか

わが家の借入額は2,800万円、借入期間は30年です。住宅ローン契約にかかった費用は以下の通りです。

※抵当権設定費用については「司法書士へ支払う費用」の項で触れるため、ここでは割愛します。

司法書士へ支払う費用

  • 印紙税:20,400円
  • 印鑑証明書・住民票:1,800円
  • 保証会社保証料:534,707円
  • 事務取扱手数料:32,400円

住宅ローンにかかる費用でもっとも大きなものは「保証料」です。これは、万一住宅ローンの返済が滞ってしまった場合に、各金融機関の保証会社が契約者の代わりに返済(代位弁済)するための「金融機関に対する保険」のようなものです。

代位弁済とは:住宅ローンを滞納した際の問題と3つの対処法

もちろん、保証料を支払うことで返済できなくなった場合、保証会社に返済を肩代わりしてもらえるわけではありません。債権者(お金を回収する権利を持つ人)が保証会社に変わるだけだからです。

返済されなければ抵当権が行使されます。身も蓋もない言い方をすると、建築主にはまったくメリットのない費用です。

しかし、住宅ローンに通りやすくするための手数料と考えると納得できるかもしれません。

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ネット銀行など、保証料が不要の金融機関もありますが、その場合保証料と同程度の「事務手数料」がかかることがほとんどです。
しかし金利は店舗型金融機関より安いことが多いため、メリットは大きいでしょう。ただ保証料は、繰り上げ返済などによって借入期間が短縮されると返戻されることがあるのに対し、事務手数料は戻ってこないというデメリットもあります。

保証料は、借入額や借入期間、物件の市場価値、契約者の勤務先や年収によって決まります。そのため、返済不能となるリスクが少ない場合、減額されるケースがあります。

ただ、私の場合、住宅ローンは建築先の提携金融機関で提示された条件でそのまま借りました。保証料や金利が交渉次第で変わることもあるということを知らなかったからです。

条件もとくに問題なかったので、今考えると交渉の余地はあったかもしれないと思います。後から知ったのですが、こちらから言わない限り保証料や金利を下げるということはまずないそうです。現実に、交渉して保証料を0円にした人もいると聞きます。

もちろん、実際には、そううまくいかない場合もあるのかもしれません。

しかし、住宅ローンも相見積り(あいみつもり:複数の会社に見積りを依頼すること)をして保証料や金利を下げられないか交渉してみる余地はあります。結果的に無理だとしても、より好条件のローンを検討することには間違いなく意義があるでしょう。

4.地盤改良にかかる費用

わが家は地盤調査の結果、とても地盤が緩い層があり、地盤改良が必要でした。総予算として仮に設定されていた金額は80万円でしたが、実際はコンクリートで杭を立てる柱状改良で130万円以上かかるという見積りがきました。

しかし、一式見積で詳細がまったく分からなかったのです。そして、当初予算より50万円以上オーバーしていることもあって、詳細な見積を要求しました。

実は、建築費に関しても見積明細書が提出されず、かなり食い下がったという経緯があります。結局発行してもらえなかったのですが、そのことも関係したのかもしれません。地盤改良費用については譲歩しようと考えられたのか、地盤改良会社からハウスメーカーに提出されたものを、そのまま提示されました。ハウスメーカーを経由せずに支払うことになり、地盤改良費用は相場よりかなり安い57万円程度になったのです。

しかし、このようなことは保証面から考えても、普通はされないと思います。私が疑心暗鬼になっていたこともあって、地盤改良業者に減額するよう指示されたのかもしれません。

ちなみに、他でも地盤調査をしてもらったところ、地盤改良費は76万円くらいかかる土地だということでした。おそらく33~34坪程度の軟弱地盤に柱状改良を施工するには、そのくらいが相場なのだと思います。結局、当初の見積額からすると、半分以下の金額になったということになります。

ハウスメーカーの場合、地盤改良費にもかなりのマージンが上乗せされると考えられます。不透明な一式見積で納得しないようにしましょう。

施主には、どのくらいの長さの杭をどの位置に打つのかなど、詳細を知る権利があります。建築費は標準仕様と坪単価で表され詳細は明確にできないにしても、地盤改良や外構にかかる費用については見積明細書を出してもらうようにしましょう。

そうすることで、過剰な請求を抑えられるかもしれません。

総予算を立てる段階で、地盤改良費にいくらくらいかかるのかをしっかり確認しておくことを徹底してください。

5.祭祀費(さいしひ)の相場

注文住宅に関する祭祀費というのは、地鎮祭や上棟式などにかかる費用のことです。昨今は、大手ハウスメーカーでの建築だと省略されることが多いようです。

わが家は中堅ハウスメーカーでの建築でしたが、地鎮祭も上棟式も行いました。事前に「現場作業員への心付け等は不要です」と言っていただけたため、実費とお菓子や飲み物の差し入れのみの負担となっています。

◇地鎮祭

  • 神主さんへの玉串料:30,000円
  • テント設置・お供え物等費用:32,400円(最終精算金で徴収)

◇上棟式

  • 清酒・紙コップ・菓子等費用:8,638円
  • ご祝儀(相場):100,000円

やはり工務店などの場合、現場監督や作業員へご祝儀としていくらか包む人はまだ多いようです。上の一覧表では、ご祝儀分として10万円プラスして計上しています。

上棟は一日で屋根まで組み上げるため、普段は作業しない人員を交えて10人前後で作業されることが一般的です。そのため一人一人にご祝儀を包むのはかなり大きな額になってしまいます。

また営業や設計担当の人も来ることがあるため、後日いつも作業してくれる人にだけ渡したり、代表で現場監督にだけ包んだりという人も多いようです。心配であれば、建築先の営業担当者に確認してみるといいでしょう。

6.外構工事のタイミングは?

建築先で外構も依頼する場合は、建築費の最終精算金として支払うことになると思います。外構工事費用は大きな額になるので、別のエクステリア業者などに依頼する場合は、住宅ローン本融資後に支払いとなるように調整したほうがいいと思います。

ただ、プランニングはできれば間取りを考える段階から始めましょう。

私は入居時にガレージやアプローチはある程度使える状態になっていてほしかったので、入居前に着工してもらいました。外構についても、着手時と完了時の2段階で支払うことが多いと思います。

なお、融資前に着手してほしい場合、入居までに進めておいてほしい範囲を決めて支払額を調整してもらえることも可能かもしれませんので確認してみましょう。

外構工事の相場や詳細については、「経験者が語る!新築外構工事の費用や相場、見積もりを公開」もご参照ください。

7.司法書士へ支払う費用

新築するとその土地や建物についてのデータを、法務局が管理する「登記簿」へ載せなくてはなりません。登記簿とは、その不動産がどういったものなのか、誰が所有しているのかなどが明記されている帳簿です。土地の場合は、土地の名義を売主からあなたに変える所有権移転登記が必要です。

新築すると新しい家の登記簿を作り、どこに建てられたどのような建物かを記載する表題登記、その所有者を記載する所有権保存登記を行う必要があります。

こういった届け出は素人には難しいため、司法書士に依頼するのが一般的です。中には自分で行うという人もいますが、住宅ローンを利用して家を建てると、融資する金融機関指定の保証会社に対する「抵当権」の設定が必要となります。この手続きを依頼する司法書士は、金融機関から定められていることがほとんどだと思います。

わが家の場合の明細は以下の通りです。

◇先行融資時(土地購入時にかかった費用)

所有権移転登記費用

◇本融資時(引渡し時にかかった費用)

所有権保存登記費用

金融機関からの指定がとくになければ、自分で安い司法書士に依頼することで多少節約できるかもしれません。住宅ローン先行融資で本融資前に抵当権を設定する必要がある場合は、この費用を自己資金から支払うことになるので予算に計上しておきましょう。

8.最終精算時に支払う費用と確認事項

引渡しと同時、あるいはその前日までに最終精算金を支払う必要があります。このときに住宅ローン本融資が実行されます。つなぎ融資を利用している場合は、その返済を同時にすることになります。

そして、本融資がその月の返済日以前であれば、当月から返済がスタートします。この月だけ、家賃など旧住所での住居費と住宅ローン返済が重なるので注意しましょう。

わが家の場合、最終精算時に預り金から精算されたのは、以下のようなものです。

  • 地鎮祭費用(テント設置など):32,400円
  • 追加工事費用:81,517円
  • 確認申請書手数料:27,000円
  • 中間検査手数料:28,000円
  • 完成検査手数料:31,000円
  • 水道加入金:129,600円
  • 設計審査手数料:3,000円
  • 工事検査手数料:3,000円
  • 省エネ住宅申請費用:10,800円
  • 太陽光工事負担金:24,491円

最終精算金には、建築契約時に定められた支払額のほか、追加工事で必要となった費用も加算されます。引渡し時に「建物精算書」という冊子が手渡されるので、そこにこれまでの支払額や追加・変更工事費用、預り金からの精算額などが記載されています。

預かり精算表には、立替払いされた分の領収書も添付されていますので確認しておきましょう。

居住後にかかってくる費用

住宅ローン本融資が実行され、最終精算を終えて初めてマイホームがあなたのものになります。しかし、それで終わりではありません。

ハウスメーカーでは、居住後にかかる費用については具体的に説明されないことがほとんどです。

いくら借入れられるかは積極的に調べてくれますが、本当にあなたの収入でそれだけの住宅ローンを支払って、生活水準を保って行けるのか、また生活しつつ家を維持していけるのかについては考えてくれないでしょう。

初年度は出費も多いですが省エネ住宅ポイントや住宅ローン控除などの還付金もあります。また余った住宅ローンがあると、それらで繰り上げ返済をして「少しでも早く完済したい」と考える人は多いと思います。

しかし、手元資金が減るということを忘れてはいけません。繰り上げ返済によって、住宅ローン完済時に金利を節約したことにはなっても、返済中の生活が楽になるわけではないということを理解しましょう。

そして、賃貸住宅に住んでいた時にはかからなかった支出が増えるため、生活が軌道に乗るまでは予想外の出費があることを前提としておくようにすべきです。

この項では新生活をより安定させるために「住んでからかかってくる費用」について知っていただきたいと思います。これらを資金計画の段階から知ることで、無理のない返済になるように対策を立てることが大切です。

1-1.固定資産税・都市計画税

大きな費用としては毎年の固定資産税・都市計画税です。新築した翌年から3年間(認定長期優良住宅は5年間)の固定資産税は、通常より軽減される制度があります。固定資産税はその年の1月1日時点で所有している人に請求されるので、1年目に支払う可能性があるのは「土地」の固定資産税です。

1月1日時点で土地を所有していなかった場合、前所有者へ請求されます。

しかし、所有していない間の税金を支払いたいと考える売主は少ないので、所有権が移転してからの分は請求されることが多いでしょう。売買契約時にその年の固定資産税の負担割合などをしっかり確認しておきましょう。

私は土地の契約が年初だったため、その年の固定資産税をすべて支払いました。1月1日時点で更地だったので、住宅用地の特例措置(※)が適用されず11万円以上になりました。

※住宅用地の特例とは:住宅がその敷地に建っている場合、200㎡以下の部分を課税標準の1/6、200㎡超の部分を1/3に負担を軽減する措置。私の場合、建築した年の1月1日には、まだ建物がない更地だったので適用されませんでした。

翌年の固定資産税は、土地と建物で11万円弱でしたが、新築特例措置によって家屋部分の固定資産税が1/2になっています。3年後(認定長期優良住宅なら5年後)に税額が大きく増えることを想定しておく必要があります。

◇新築翌年の固定資産税

1-2.不動産取得税

不動産を取得した時のみにかかる「不動産取得税」です。こちらについては新築する場合、土地建物ともに大きな軽減措置があるため払わずに済む人がかなり多いです。

まず土地を取得すると数カ月後に新住所管轄の税事務所から「不動産取得税納税通知書兼納付書」が届きます。

しかし、これは新築するための土地であれば軽減措置があるため、支払わなくて良い場合が多いです。同封されている案内文書を参考に、徴収猶予の申請をします(申請のための用紙は税事務所へ電話して取り寄せることが多いようです)。これは住宅が完成するまで、土地分の不動産取得税の支払いを延長する手続きになります。

そして、建物引渡し後に不動産取得税減額申請を行います。新築建物にも軽減措置があるので、建物が完成したら減額申請を行います。万が一支払ってしまった場合も、申請すれば還付されます。

参考:不動産取得税の概要から計算方法、軽減税率が分かる9項目

2.家具や家電など新居にかかる費用

新居には新しい家具や家電が欲しいですよね。賃貸暮らしで簡素な家具だったという人は多く、新築したら家具や家電を新調する人がほとんどといっても過言ではないと思います。

わが家もそれほどいいものを買ったわけでなく、エアコンや冷蔵庫、ベッドなどの高額なものは購入していませんが、家具・家電に90万円弱のお金がかかっています。買ったもののリストは以下になります。

  • ダイニングテーブルセット・テレビボード・ソファ・リビングテーブルなど:合計53万円
  • テレビ・ブルーレイレコーダー・炊飯器・パソコン・プリンターなど:合計33万円

また、照明やカーテンについても別途費用が必要です。建築費に含まれていなければ、各30万円程度は想定しておくと安心です。

そのほか、インターネット回線引込工事や設定に5万円近く、エアコンの配管と化粧カバー取付に7万円近くかかっています。エアコンの配管やカバーについては、引越し業者を経由しているのでかなり割高になってしまったようです。

買って2年のエアコン配管も2台とも取り換える必要があると言われ、4mに1.1万円、8mに1.9万円、それだけで3万円かかっています。住居形態も違うので、いずれにしても交換しなくてはならなかったのかもしれませんが、高いな、という印象です。

さらに、化粧カバーもジョイント工具を含め3.2万円かかっています。近隣の業者などに事前に見積をとると良かったと思います。

余談になりますが、エアコンについては少々割高になっても建築業者に頼むのがベストかもしれません。別の業者に依頼すると工事の際に耐力壁の場所などを記した設計図が必要となるため面倒だからです。

また、建築業者以外の業者が壁に穴などを開ける行為をすると、保証面などで問題が発生する恐れもあります。

なお、新居にはその広さに合ったエアコンを選ぶのが理想的です。いくら高気密・高断熱住宅と言われてもエアコンの容量が合っていないと、冬が特に寒いです。

またエアコンの取り付け場所についても、効率的に室温が保てるかどうかを設計の段階で考えてくれる業者なら信頼に値すると思います。吹き抜けがある場合は天井にファンをつけて空気を下に送る工夫をするなどもしておくとよいです。

3.生活費の増加

一戸建ては賃貸住宅に比べ広く、光熱費も高くなることが多いです。昔の家に比べ気密性は向上していますが、マンションなどに比べると寒いですし、特に冬場の光熱費は増えると考えましょう。

また生活圏が変わる場合は、水道料が増えることも考えられます。自治体によって水道料に違いがあるためです。賃貸住宅に比べて浴槽が大きくなることも多く、使用量も増える可能性があります。

ほかに乳幼児医療費の負担額や学校給食費、自治会費なども確認しておきたいところです。いずれも生活が軌道に乗るまでは、日々の生活費が多少増えることを想定しておくようにするのが賢明です。

4.住宅のメンテナンス費用

意外に考えられていないのが住宅のメンテナンス費用です。これも、賃貸住宅の時は必要なかったものなので注意してください。

「毎月のローン返済額が家賃程度」などという広告をよく見かけますが、賃貸住宅と違って大きな維持費がかかるようになることはあまり教えてもらえません。日本の住宅は短寿命なので、せっかくのマイホームを長持ちさせるためにも今後10~15年単位で100万円程度のメンテナンス費用がかかることを考え備えておきましょう。

また認定長期優良住宅の場合、「建築維持保全計画」にしたがって必要なメンテナンスを行うことが条件となります。修繕費用として少なくとも年間12万円の積立が必要だという情報もあります。

修繕費は長期優良住宅でなくても必要な費用ですが、通常の住宅なら自分のペースで行えることが強制になってしまうため注意が必要です。

特に外壁メンテナンスに高額な費用がかかるため、初期費用はかかりますが、維持コストが少なくて済むタイルやシーリングレスサイディングなどを選択するのもいい方法です。

計画の段階で、将来のメンテナンス費用にまで考慮した提案をしてくれる建築業者なら素晴らしいと思います。

 まとめ

このページで紹介した通り、家を建てるには予想外にさまざまな費用がかかります。なかでも注文住宅は建築中にかかる費用が大きいため、計画の段階で総予算を明確にしておくことがとても重要です。

そして、入居後にかかる費用もしっかりと把握しておき、無理なく返済できるか考えてローンの計画も立てるようにしましょう。

全体的なお金の流れを把握し、資金計画をしっかり行えば失敗は少ないです。そのうえで、節約できるところは調整して、一生に一度のマイホーム建築を素晴らしいものにしたいですね。