モーゲージバンクとは住宅ローン専門の金融機関である

住宅ローンの申し込みを検討する際、銀行はもちろん、信用金庫、信用組合、JAなど、多くの機関をリサーチし比較検討することと思います。

これらに加え、現在では、ARUHI(旧SBIモーゲージ)などといった、いわゆる「モーゲージバンク」を利用するケースが多い傾向になってきました。

モーゲージバンクとは、「住宅ローン専門の金融機関のこと」を言いますが、本記事では、このモーゲージバンクに焦点をあてて、どのような機関でどのようなメリットやデメリットがあるのかなど幅広く解説を進めていきたいと思います。

1.モーゲージバンクとは

改めて、モーゲージバンクとは、住宅ローン専門の金融機関のことを言います。

そもそも「モーゲージ(Mortgage)」とは、「抵当」や「抵当権」を意味する英語のことをいい、「モーゲージローン」とは、不動産の抵当権を担保にした貸付(住宅ローン)を意味しています。

通常、私たちが、住宅ローンの融資を受けるためには、購入した住宅や土地に対して「抵当権」という権利を設定しますが、抵当権とは、仮に住宅ローンの返済が滞ってできなくなった場合に融資をした金融機関側が、これらの不動産を競売にかけて売却しその売却したお金で残っている住宅ローンと相殺する仕組みになっています。

実のところ、アメリカを始めとした欧米では、多くのモーゲージバンクが、住宅ローンの貸出窓口となっており、日本におきましても、フラット35の開始を契機に、モーゲージバンクが多く誕生した歴史があります。

現状、フラット35を利用することで、「預金」という住宅ローン貸し出しの原資となる資金を有しない金融機関も住宅ローンの取り扱いができるようになり、自社の資金からの貸出ではなく、フラット35を中心とした住宅ローンを取り扱う金融機関を「モーゲージバンクと呼びます。

モーゲージバンクとして知名度の高いものの一例としまして「ARUHI」や「株式会社優良住宅ローン」などがあげられます。

出典:モーゲージバンカーと住宅⾦融⽀援機構より

1-1.モーゲージバンクおよび会員各社・関係機関など

モーゲージバンクおよび会員各社・関係機関などについて、「日本モーゲージバンカー協議会」のホームページを下に紹介していきます。

  • あいおいニッセイ同和損保
  • 旭化成モーゲージ株式会社
  • ARUHI
  • オリックス株式会社
  • 協同住宅ローン株式会社
  • 株式会社ジェイ・モーゲージバンク
  • 全宅住宅ローン株式会社
  • 株式会社東京クレジットサービス
  • トヨタファイナンス株式会社
  • 日本住宅ローン
  • 日本モーゲージサービス株式会社
  • ハウス・デポ・パートナーズ
  • ミサワフィナンシャルサービス株式会社
  • 三井住友海上火災保険株式会社
  • 株式会社優良住宅ローン

参考:日本モーゲージバンカー協議会・会員各社・関係機関等より(平成29年7月現在)

1-2.モーゲージバンクが取り扱っている金利の種類

モーゲージバンクが取り扱っている金利の種類として、基本的には「全期間固定金利=フラット35など」がおもな金利としてあげられますが、前述した日本モーゲージバンカー協議会の会員各社や関係機関のホームページを確認すると「特殊なプラン」が多く見受けられます。

たとえば、ミックスローンのように融資額の9割は長期固定金利、残る1割は変動金利といった商品や期間選択型固定金利のような10年目までは1%、11年目からは1.5%などといった商品が、それぞれのモーゲージバンクによって取り扱いの違いがあることが確認できました。

サービスの詳細につきましては、モーゲージバンクそれぞれのホームページを確認し直接問い合わせてみるのが確実でしょう。

1-3.モーゲージバンクがフラット35の8割のシェアを誇る

先の解説のように、モーゲージバンクが取り扱っている金利の種類として、基本的には「全期間固定金利=フラット35など」がおもな金利としてあげられます。

これを物語っておりますように、実際のところ、全国300以上の金融機関のうち、協議会加盟モーゲージバンク15社(平成29年3月31日現在)が【フラット35】全体の約8割の件数を取り扱うまでとなっている実状があるようです。

参考:日本モーゲージバンカー協議会:モーゲージバンクが【フラット35】の約8割を取り扱うより

2.モーゲージバンクのメリット

モーゲージバンクを選ぶメリットは、後述する通りですが、他の住宅ローンと比較検討して総合的に判断することが望ましいことは言うまでもありません。

融資を受ける側にとって有意義なメリットになるかどうかは個人差が生じるところであると思いますが、以下、参考までに紹介していきます。

2-1.手持ちの口座を返済口座にできる

モーゲージバンクから住宅ローンの融資を受けた場合、その融資金はご自身が指定した手持ちの口座へ入金されることになります。

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また、実際に融資を受けたお金を返済する場合も同様に、ご自身が指定した手持ちの口座から行うことができますので、わざわざ口座を新しく開設する必要がないメリットがあります。

2-2.住宅ローン専用の金融機関なので、審査がスピーディー

モーゲージバンクは、住宅ローン専門の金融機関であるため、住宅ローンの審査や手続きがスピーディーである点はメリットとしてあげられます。

仮にフラット35で住宅ローンの融資を受けますと、適合証明書を発行してもらうための適合検査などもあることから、通常、つなぎ融資が必要となります。

しかしながら、実際にフラット35で融資を受けた後も手続きにかかる対応がスピーディーであることから、つなぎ融資にかかる利息が少なくて済む可能性がある点もメリットと考えることができます。

3.モーゲージバンクのデメリット

モーゲージバンクのデメリットを強いてあげるとすれば、民間金融機関の住宅ローンのように、多くの種類の中から希望の住宅ローン選びができないことがあげられます。

すでに解説しましたように、モーゲージバンクで取り扱っている住宅ローンは主にフラット35が多いことから、たとえば、金利が低いとされる変動金利をご希望の方には、モーゲージバンクが適した金融機関とは言えません。

また、フラット35の特徴である「保証料が無い」といったメリットがある一方で、モーゲージバンクに対して支払う事務手数料が高額であることから、仮にフラット35を選ぶ時は、しっかりと比較検討して住宅ローンを選ぶことが必須であると言えます。

3-1.借り入れをしたモーゲージバンクが破たんしたらどうなるのか?

私たちが預けているお金を取り扱っている金融機関が破綻した場合、預け入れていたお金がどのようになるのか気になる方はとても多いと思いますが、逆に自分がお金を借りている立場であったとしても同じように気になってしまう方もおられるようです。

SBIモーゲージ(現在のARUHI)で住宅ローンのフラットの申し込みを考えています。フラットの金利を調べていたらSBIの金利が低くて魅力でした。近くに店舗もできたので申し込みを考えています。

ただ自分自身モーゲージバンクというのを初めて知り通常の銀行と違うので少し不安があります。結局借りるのは住宅金融支援機構からになるから問題ないのでしょうが返済は一旦SBIより口座引落があり、それから数日後に機構に振り込まれるような説明を受けました。

万が一に機構に返済金が渡る前にSBIが破たんするようなことがあればどうなるのでしょうか?考えすぎでしょうがこれから35年間のことですので不安です。

参考:ヤフー知恵袋より

たとえば、旧SBIモーゲージ(現在のARUHI)が破綻して会社が無くなってしまった場合、私たちが抱えている住宅ローン債務も無くなってくれればありがたいと感じる方も多いと思いますが、さすがにそのような都合の良い話はありません。

基本的には、他の金融機関が破綻した会社の業務等を引き継ぐ形式となっており、これは金融機関だけでなく保険会社やその他の業種においても共通している仕組みとなっています。

そのため、結論を申し上げるとするならば、特別に何も心配する必要はないことになります。

4.モーゲージバンクはフラット35を検討している人にオススメ!

現状として、モーゲージバンクは、フラット35のシェアの8割を占めていることを踏まえますと、フラット35に対する強みは民間金融機関よりも高いと予測することができます。

先に紹介したヤフー知恵袋の質問者の方も記述しておられるように、フラット35の金利を調べてみますとモーゲージバンクの金利が、民間金融機関が取り扱うフラット35の金利よりも低い場合もあるほか、検討されている方の中には、近くに店舗があって利便性が良い方もおられることでしょう。

このように、フラット35での住宅ローンを検討されている方でそれぞれの条件がプラスに働く方であれば、モーゲージバンクを利用する方法が有利になると推測されます。

まとめ

本記事では、モーゲージバンクに焦点をあてて、どのようなメリットやデメリットがあるのかなど幅広く解説を進めさせていただきました。

基本的には、モーゲージバンクであったとしても民間金融機関であったとしても、私たち住宅ローンを検討する立場と致しましては、しっかりと返済条件や諸費用などを比較検討して最も有利になる機関を探すことが大切になります。

また、モーゲージバンクであるからといった理由で破綻した場合の取り扱いに違いはないことを踏まえましても、偏見で有利な条件になるかもしれないモーゲージバンクを選択しないことはマイナスに作用すると考えることもできます。

住宅ローンの金利には、変動金利、固定金利、期間選択型固定金利などがあり、それぞれの金利の特徴や負担するべき金額は、選んだ金利によって大きく左右されます。

住宅ローンは、総合的に比較検討して選ぶ必要があることから、モーゲージバンクの大まかな説明も踏まえて専門家へ依頼してみることをおすすめしたいものです。