住宅ローンの融資実行直前に中止になることはあるのか

融資実行直前のキャンセル

住宅ローンの本審査が通過し、住宅ローンを申し込みした金融機関との間で金銭消費貸借契約を交わすと、後日、融資実行がなされる仕組みです。

この一連の流れにおいて、住宅ローンの融資実行直前に中止になるといった最悪な事態が起こることはあるのか気になる方もおられると思います。

結論から申し上げると、融資実行直前の中止という事態も、あり得ます。

そこで本記事では、どのような場合に、住宅ローンの融資実行が中止になってしまうのか幅広く解説をしていきます。

1.住宅ローンの融資実行直前に中止になるケース

住宅ローンの融資実行直前に中止になるケースとして、おもに考えられる理由として、7つの理由が考えられます。

ただし、基本的には、住宅ローン申込者と金融機関との間で金銭消費貸借契約を交わしていることから、融資実行が中止になる場合というのは極めて稀であり、通常は、あり得ないことと理解しても差し支えありません。

1-1.住宅ローンの申込者本人や連帯債務者などが死亡や高度障害になった場合

住宅ローンの申込者本人や連帯債務者などが死亡や高度障害になった場合は、住宅ローンの融資実行直前に中止になることは十分に考えられます。

たとえば、会社員の夫と専業主婦といった家族構成で、仮に、会社員の夫が1人の信用で住宅ローンの契約を交わし、融資実行前に死亡や高度障害になってしまった場合を想定します。

この時、専業主婦の妻には、住宅ローンを返済する安定した収入がありません。

このことから、住宅ローンの融資実行が中止になることが十分予測できるのです。

また、連帯債務者などが死亡や高度障害になってしまった場合というのは、住宅ローン審査時において、収入合算した中で融資をすると金融機関が与信判断するものです。

つまり、申込者個人では、「そもそも融資をしてもらえない」とも考えられます。

このため、融資実行が中止になるか、もしくは、再度、住宅ローン審査のやり直しになる可能性が高いとお考え下さい。

1-2.勤務先が倒産したり解雇になった場合

仮に、住宅ローンの融資実行直前に、勤務先が倒産したり解雇になった場合は、契約が白紙になり、融資実行が中止になってしまう可能性が高くなります。

こちらの理由も、「住宅ローンの返済を安定して行うための収入が確保されていない」といったことにつながるためです。

むしろこのような場合も含めて、直ちに金融機関へ連絡するのが通常でしょう。

また、倒産や解雇といった不足の事態が発生しているのにも関わらず、「多額の住宅ローンを抱えよう」とも、普通ならば考えないはずです。

1-3.転職や自己都合退職といった勤務先が変わった場合

住宅ローンの融資実行が決まったからといって、転職や自己都合退職で勤務先が変わってしまいますと、住宅ローンを融資する金融機関側としては、当然に、「貸付したお金がしっかりと返済してもらえるのかどうか」といった懸念を持つことになります。

そのため、住宅ローンの融資実行前に転職や自己都合退職をしてしまった場合は、融資実行が時として保留される原因となるのです。

最悪な場合は、融資の中止という結末をむかえてしまうことも十分考えられます。

1-4.新たにローンの借入をするなど、信用情報や返済負担率に著しい懸念が生じた場合

新たにローンの借入をするなど、信用情報や返済負担率に著しい懸念が生じた場合は、住宅ローンの返済が滞ってしまう原因にもなり兼ねません。

こちらも、金融機関が融資実行を中止してしまう要因になり得るのです。

住宅ローンの融資が実行されるまでの間に、以下のようなことをしてしまうと、信用情報の変化や返済負担率に影響を及ぼすことになります。

  • 新たなローンを借入する
  • クレジットカードの契約をしてキャッシング機能が新たに追加されてしまう

そのため、このような行動は控えるようにする必要があります。

1-5.病気や事故などで、著しい問題が生じた場合

住宅ローンの融資実行前に「大きな病気で突然入院することになった」「交通事故などで入院することになった」場合などの偶発的な事情が発生し、金融機関から「著しく融資をするのが困難」と判断された場合は、融資実行前に中止なってしまう懸念が生じます。

そのため、融資実行されるまでの間は、日常生活の中でも特に気を付けておきたいポイントです。

1-6.犯罪を犯してしまった場合

こちらは当然のことになりますが、住宅ローンの融資実行前に犯罪を犯してしまった場合は、安定した収入が得られないことは明らかです。

このほか、公序良俗に反していることになりますので、当然に融資実行されることはありません。

さまざまな犯罪がありますが、飲酒運転は、道路交通法違反の立派な罪です。お酒が入ることによって判断能力の欠如や気持ちが大きくなってしまうことも、あると思われます。

念願のマイホームを購入したことによって、浮かれてしまうことは多くの方にあることかと思います。

しかし、軽率な行動が、取り返しのつかない結果を招いてしまう場合があることから、必ず気を付けましょう。

1-7.破産や財産の差し押さえなど法的な問題が発生した場合

住宅ローンの審査が通過するということは、破産や財産の差し押さえなど法的な問題が発生することは通常考えられませんが、このような事態が万が一発生した場合も、融資実行がなされることはありません。

2.住宅ローンの融資実行が中止になった場合の事後処理について

仮に、住宅ローンの融資実行が中止になってしまった場合は、不動産会社などと交わした売買契約も当然に白紙撤回することになります。

この時、売買契約に「ローン特約がある場合」と、「ローン特約があったとしても適用されない場合」とでは、大きな差が生じることになります。

ちなみに、ローン特約が付されているのが一般的であるとお考え下さい。

2-1.ローン特約が付されている場合

ローン特約は、住宅ローンを申し込んだ金融機関の審査に落ちてしまった場合や住宅ローンの融資が受けられなかった場合に、不動産会社などと交わした売買契約が無条件で解除できる特約のことを言います。

2-2.ローン特約が適用されない場合

ローン特約が適用されない場合とは、いわば、売買契約を交わした購入者に落ち度があった場合と考えるのがわかりやすいでしょう。

これまで解説した7つの住宅ローンの融資実行直前に中止になるケースの内、

  • 転職や自己都合退職といった勤務先が変わった場合
  • 新たにローンの借入をするなど、信用情報や返済負担率に著しい懸念が生じた場合
  • 犯罪を犯してしまった場合

これらなどは、買主に落ち度があったと言わざるを得ないと考えられます。

特に、売買契約を交わしてすでに着工しているといった特殊な場合は、後に損害賠償請求がされてしまうなどの懸念も否めないため、細心の注意が必要です。

3.住宅ローンの融資実行前に中止になるのが心配な質問を紹介

本記事の最後に、住宅ローンの融資実行前に中止になるのが心配な方の質問を紹介し、それに対するFPの見解を紹介しておきたいと思います。

住宅ローンの融資実行前のキャンセルについて

金消契約後、融資実行をキャンセルされることはあるのでしょうか? フラット35です。

3日前にマンションの金消契約を行いました。

融資実行は1ヵ月半後です。

審査後、新しいカードを作ったり、リボ・分割払い、ローンを組んだり、延滞したりといったことはありません。

が、普通にクレジットカードを使用しております(全て一括です)

出張旅費を立て替えているため、毎月10~20万の引落があります。

契約の際、ローン引落用の口座の通帳の提示を求められ、その際、通帳のコピーをとられました。口座情報のページだけでなく、かなりの枚数をコピーされていたため、履歴ページももしかしてコピーされたのかも、と思います。

そこには毎月のクレジット請求の額が記載されているわけで、銀行からするとあまり良い印象を持たないのではないかと思います。

もしかして、融資実行前にもなんらか審査があったりするのではないかと不安になっております。

出張旅費ですので、当然会社から精算されているのですが、別の銀行の口座に振り込まれますし、そもそも仕事で使っているという情報さえ出ておりません。

考えすぎかもしれませんが、ここにきて融資実行否決となってしまったら立ち直れません・・・。

ネットで調べてみたところ、実行前に突然キャンセルされた方もいらっしゃるようです。

ちなみにご担当にお聞きしたところ、契約の締結は融資の実行日であり、今回は契約に当たっての説明会です、とのことでしたので、法的には契約が結ばれているわけではないのだと思います。フラット35の融資実行までの流れについてご存知の方がいらっしゃいましたらぜひお教えいただきたいと思います。

長文になり、申し訳ございません。よろしくお願い申し上げます。

ヤフー知恵袋より引用・一部改変)

3-1.質問に対するFPの見解

結論から申し上げますと、質問者の方が、金融機関から住宅ローンの融資実行前のキャンセルをされることはないと思われます。

1つ目の理由として、すでに金融機関との間で、金銭消費貸借契約を交わしていることがあげられます。

金銭消費貸借契約をするということは、住宅ローンの審査に通過し、金融機関が質問者さんに対して住宅ローンを融資する表れでありますから、これを理由もなくキャンセルすることはありません。

2つ目の理由として、住宅ローンの審査後に、新しいクレジットカードを作ったり、リボ・分割払い、新たなローンを組んだり、延滞したりといったことはないこともあげられます。

これは、住宅ローン審査時の信用状態や返済負担率が変わっていないことを表しており、住宅ローンの融資実行をキャンセルする理由にはあたりません。

3つ目の理由として、クレジットカードを一括決済で利用していることがあげられます。

クレジットカードの一括決済での利用は、住宅ローンの審査対象外となりますので、引き落とし日に無事決済されないといった不測の事態が無い限り、問題がありません。

ただし、融資実行までに病気や事故などにも注意を払い、無事融資実行日を迎えるようにしておきたいものです。

まとめ

住宅ローンの融資実行直前に中止になるケースとして、おもに考えられる理由は、以下の通りです。

  1. 住宅ローンの申込者本人や連帯債務者などが死亡や高度障害になった場合
  2. 勤務先が倒産したり解雇になった場合
  3. 転職や自己都合退職といった勤務先が変わった場合
  4. 新たにローンの借入をするなど、信用情報や返済負担率に著しい懸念が生じた場合
  5. 病気や事故などで、著しい問題が生じた場合
  6. 犯罪を犯してしまった場合
  7. 破産や財産の差し押さえなど法的な問題が発生した場合

上記7つの理由は、基本的にご自身が注意を払っておくことで避けられる理由が多くなっています。

つまり、無駄なことをせずに、住宅ローンの融資実行までいつも通り過ごしていれば、特段の心配をするようなことは生じないと言い切ることができるでしょう。

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