住宅ローンの借入で最優遇金利を受けるための条件とは

住宅ローンの金利には、「優遇金利」といって、通常の金利よりも低金利になる条件が設定されており、住宅ローンを取り扱っている多くの金融機関で採用していることが一般的です。

ただし、この優遇金利は、誰でも適用が受けられるものではなく、それぞれの金融機関が設定している優遇金利の適用条件を満たしている必要があります。

優遇金利が適用されるということは、月々の返済金額や総返済金額を減らせることに繋がるため、住宅ローンの申し込みをする方であれば誰でも優遇を受けたいのは当然のことと思います。

そこで本記事では、住宅ローンの借入にあたり優遇金利を受けるための条件について焦点をあて、優遇金利の基本的な部分から主な条件内容、注意点まで幅広く解説を進めていきます。

1.金融機関は、そもそもなぜ、優遇金利を適用するのか?

住宅ローンの金利は、金融機関によってそれぞれ異なるため、顧客を取り込むためには優遇金利が大きなPRポイントであることは間違いありません。

顧客側からしますと、金利が低ければ低い程、返済金額や総返済金額が少なくなるわけですから、できる限り自分たちに有利な条件で融資してくれる金融機関を探すのが普通です。

このようなことから、金融機関が優遇金利を顧客に適用する理由とは、できる限り多くの見込客から自分たちを選んでもらうようにするためであると考えることができます。

1-1.適用金利や店頭金利の違いとは

優遇金利は、通常の金利よりも低金利になるといったいわゆる「割引される金利」と考えることができますが、この他にも適用金利や店頭金利など様々な呼び名の金利があります。

以下、適用金利と店頭金利の違いについて表にまとめておりますので参考にしてみて下さい。

金利名称適用金利
(実行金利)
店頭金利
(表面金利)
金利の内容適用金利とは、別に実行金利と呼ばれることもあり、
実際に住宅ローンの返済金額や
利息を算出際に利用される金利のことを言います。

通常は、右記の店頭金利から優遇金利が
差し引かれた金利が
適用金利となります。
店頭金利とは、別に表面金利と呼ばれることもあり、
実際に目に見える金利のことを言います。

目に見える金利であることから、
ホームページやチラシなどに記載されている
高い金利は店頭金利で
ある場合がほとんどです。

1-2.住宅ローンの金利選びは、「適用金利」「店頭金利」「優遇金利」のどれを見るべきなのか

これまでの解説で「適用金利」「店頭金利」「優遇金利」の3つの金利についてそれぞれ解説をさせていただきましたが、住宅ローンの金利選びにおいて、これら3つのすべての金利を注視しなければならないことは確かです。

ただし、最終的には、返済金額や総返済金額に直接影響を与えるといったことを踏まえますと「『適用金利(実行金利)』がいくらになるのか?」といったことが最も重要になると考えることができるでしょう。

2.住宅ローンの2つの優遇金利

住宅ローンの優遇金利には、「通期優遇」と「当初優遇」という2つの種類の優遇金利があり、本項では、これらの優遇金利について簡単な紹介をしていきます。

2-1.通期優遇とは

通期優遇とは、優遇金利が完済までずっと続く金利のことを言います。

常に優遇されている金利が適用されるということは、いわば「VIP待遇」と銘打っても決して過言ではありません。

言うまでもなく、一般に通期優遇の適用を受けるためにはハードルが高い場合がほとんどです。

通期優遇の基準につきましては、ご希望の金融機関にどのような場合に適用になるのか直接尋ねてみることを推奨致します。

2-2.当初優遇とは

当初優遇とは、優遇金利の適用される期間が決まっている金利のことを言います。

たとえば、2年、5年、10年など満たしている条件によって適用になる年数は様々ですが、通期優遇に比べて当初優遇は適用がされやすく、ハードルはさほど高くないのが現状です。

新たに住宅を建築する注文住宅や建売住宅の購入はもちろんですが、築浅の中古住宅(新築で建物が建ってからさほど年数が経過していない住宅)を購入した場合などでも適用されやすい金利です。

そのため、住宅ローンを申し込む多くの方が優遇金利を受けられている1つのきっかけになっていると言っても過言ではないでしょう。

3.最優遇金利を受けるために必要と考えられる主な条件

優遇金利は銀行ごとに適用条件がそれぞれ異なる特徴があります。

ここでは、最優遇金利を受けるために必要と考えられる主な条件について箇条書きで紹介していきます。

  • 新規の住宅ローンを利用すること
  • 給与振込の取引があること、もしくは、給与振込の取引をする予定があること
  • 自己資金(頭金)が20%以上で住宅等を取得すること
    自行または関連会社のクレジットカードを所有していること、もしくは、そのクレジットカードを所有する予定であること
  • 自行の会員組織に入会していること、もしくは、入会予定であること
  • 住宅ローン利用店舗において取引の実績があること、もしくは、取引予定であること

上記は、主な条件の一例となり、原則として複数の項目を満たしている必要がありますが、詳細は、住宅ローンを希望している金融機関へ直接尋ねてみるようにして下さい。

4.最優遇金利の大きな注意点

住宅ローンの最優遇金利を受けられることに越したことはありません。

実のところ、最優遇金利には、あらかじめ念頭に入れておかなくてはならない大きな注意点があります。

それは、「住宅ローンの延滞が発生することで、最優遇金利が適用にならなくなる可能性が大」ということです。

たとえば、借入金額3,000万円、最優遇金利0.444%、返済期間35年、元利均等返済といった条件で住宅ローンを返済したとしますと、1ヶ月の返済金額は、77,135円となります。

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仮に、この後、住宅ローンの延滞をしたことによって適用金利が店頭金利の2.475%に戻ってしまったとしますと、1ヶ月の返済金額は、106,846円というとんでもない金額になってしまいます。

住宅ローンを利用している多くの方が、このような実態があることについてほとんど知らないといった現実があります。

また、家計に対する影響が極めて高い問題であることから、最優遇金利を適用する時は、適用される条件だけではありません。

「どのような場合に適用されなくなるのか?」そして、「適用されなくなった場合の金利はどのようになるのか?」といったことをしっかりと確認しておくことが重要です。

本来は、金融機関の融資担当者がしっかりと説明しなければならない義務があるものの、不利益を被ることであるからこそ、中々、話したがらない気持ちもわからなくはありません。

しかしながら、このような事情があったとしましても、結局、最終的に同意し印鑑を押印するのは私たちでありますから、自己責任と自己防衛といった意味合いも込めて細かな部分を突き詰めておく必要性があると言えるのではないでしょうか?

5.住宅ローンの借り換え交渉では金利の引き下げに応じやすい時もある

住宅ローンの返済に適用されている「適用金利(実行金利)」は、原則として、金利が引き下げられることはありません。

一例として、以下のような質問内容のような状況下におきましては、比較的簡単に金利の引き下げに応じてくれる可能性が高いので参考にされてみることをおすすめ致します。

質問内容:住宅ローンの優遇金利について

住宅ローンの優遇金利について。

平成7年に三井住友銀行(当時さくら銀行)で住宅ローンを変動金利で組みました。

当時は優遇金利などのサービスは無かったので、そのまま店頭金利のまま返済をしてきました。

そこで質問なのですが、この優遇金利というのは新規で住宅ローンを組む人限定でのサービスということでしょうか?

それとも同行を返済中の人でも受けられるものなのでしょうか?

借り換えも検討していますが、優遇を受けられるのであればそのままでもいいかなと思っています。

ご存知の方がいらっしゃいましたら、宜しくお願いいたします。

出典:ヤフー知恵袋 住宅ローンの優遇金利についてより引用

回答

「3.優遇金利を受けるために必要と考えられる主な条件」で紹介しましたように、優遇金利は、原則として新規の住宅ローンを利用する方向けのサービスです。

ただし、平成28年2月に日本銀行が施行したマイナス金利政策によって、住宅ローンの金利は歴史的低金利時代を迎えることになりました。

これに伴って、住宅ローンの借り換えをすることによって、支払利息の軽減や総返済金額を少なく抑えられる効果が得られることから、住宅ローンの借り換えが大きな話題となったことも記憶に新しいです。

質問者様のように、従来からの高金利で住宅ローンの返済をし続けている方は、言うまでもなく、住宅ローンの借り換えを検討された方が得策である場合が多く、詳しいシミュレーションをFPや住宅ローンアドバイザーといった専門家の下、実行されることが望ましいと思います。

しかしながら、既存の住宅ローンを返済している金融機関側とすれば、このような状況下のお客様は、収益をもたらしてくれる貴重なお客様であることに変わりはないため、金利の引き下げ交渉をすることで、素直に応じてくれることが十分推測されます。

どの程度まで引き下げしてくれるのか、他の金融機関ではどうなのか、といった比較検討が欠かせないと思われる中で、優遇金利と同じような金利引き下げ対応は十分に受けられる見込みがあると考えられます。

こちらは参考程度の解説となりますが、現状における住宅ローンの金利におきましては、質問者様のような店頭金利で住宅ローンを借入している方というのは、まずいないでしょう。

つまり、金利優遇が多かれ少なかれ、優遇金利の恩恵をほとんどの住宅ローン申込者は受けていることになります。

住宅ローンを選ぶ側としては、インターネットやスマートフォンを利用して無料で簡単に情報を調べつつ、比較検討することができる時代になっていることから、店頭金利そのままの高い金利では、誰も申し込む人はいないわけです。

住宅ローンを融資する側も当然に顧客を取り込まなければならないわけでありますから、他社との競争となるわけで、金利優遇やその他のサービスなど付加価値や独自性でPRしていることは皆さん承知の通りだと思います。

このような事情を鑑みますと、時代が大きく変わり、自分にとって不利な条件であれば、強気に金融機関と交渉することや他社への借り換えを検討し有利に話を進めていくことで、新規の借入に関わらず、優遇金利と同じ効果が期待できる可能性はかなり高いと推測されます。

まとめ

本記事では、住宅ローンの借入で最優遇金利を受けるための条件について解説を進めさせていただきました。

改めて、最優遇金利を受けるために必要と考えられる主な条件を以下、箇条書きで掲載していきます。

  • 新規の住宅ローンを利用すること
  • 給与振込の取引があること、もしくは、給与振込の取引をする予定があること
  • 自己資金(頭金)が20%以上で住宅等を取得すること
  • 自行または関連会社のクレジットカードを所有していること、もしくは、そのクレジットカードを所有する予定であること
  • 自行の会員組織に入会していること、もしくは、入会予定であること
  • 住宅ローン利用店舗において取引の実績があること、もしくは、取引予定であること

あくまでも上記は、最優遇金利の適用を受けるための適用例となりますので、希望の金融機関が決定しましたら、担当者に直接はっきりと尋ねるように心掛けておきたいものです。

最後に下世話な話を1つだけさせていただきますが、住宅ローンを考える上で最優遇金利の適用を受けるよりも、無理のない住宅ローンの返済をすることの方が重要です。

最優遇金利を受けるために、無理に自己資金(頭金)を用意したりするなどの考えや行動は控え、無理のない住宅ローンの返済計画を作成するなど、将来に向けて安定してお金をやりくりできる環境を整えるよう努めることを強く推奨致します。