開業年数3年未満の自営業でも住宅ローン審査に通るのか?

自営業の方が、住宅ローンを融資されるための条件として「安定した収入があるかどうか」が審査されることになりますが、これを判断するための根拠となるのが、自営業の方が、毎年行っている確定申告で提出する確定申告書になります。

そのため、自営業を始めて間もない場合は、確定申告を一度もしていないと考えられることから、確定申告書もなく、安定した収入があるといった実績を認めてもらうのは至難の業です。

とはいえ、自営業としての開業年数が短い場合であったとしても、どうにかして住宅ローンを借りられないものかと疑問をお持ちの方がおられることも確かです。

結論から申し上げますと、開業年数3年未満の自営業でも住宅ローン審査に通る可能性は十分ありますが、本記事では、この理由についてわかりやすく解説を進めていきたいと思います。

1.自営業の場合、本来は「3年連続で黒字」が1つの目安

冒頭でもお伝えしましたように、住宅ローンの審査では「安定収入があるかどうか」が、1つの審査項目として必ず審査されることとなり、自営業の場合、一般に、直近3年間の確定申告書の提出が求められ、これによって、「安定収入があるかどうか」が審査されます。

この時、自営業の場合は、会社員や公務員などとは異なり、年収(売上高)で審査されるのではなく、事業の利益にあたる「所得金額(以下、イメージ図参照)」で審査され、一般に、3年連続の黒字であれば、金額にもよるものの、最低限の審査条件としては目安を満たしていると判断されることになります。

確定申告書

ただし、住宅ローン審査で判断される自営業の正確な年収といった意味で考えた時、実のところ、先のイメージ図で紹介した所得金額は正確な年収金額にはあたりません。

この理由につきましては、同サイト内で公開している「自営業の住宅ローン借入は所得や売上、収入、年収の関係性を解説」の「2-1.住宅ローン審査で判断される自営業の正確な年収確認方法とは」で詳しく解説をしておりますので、そちらの記事にも目通しいただきまして、なぜ、確定申告書に記載されている所得金額が正確な数値とはいえないのかをご確認されるよう強く推奨致します。

自営業の住宅ローン審査と所得や売上、収入、年収の関係性を解説

2018.03.31

1-1.金融機関によって開業年数3年未満でも、住宅ローンを利用できる

「開業年数3年未満の自営業でも住宅ローン審査に通る可能性が十分ある」と解説した理由には、住宅ローンを取り扱っている金融機関によっては、開業年数が2年や、中には数ヶ月でもOKといったところが実際に存在するためです。

ただし、自営業としての開業年数が短いということは、実績や経験が短いだけでなく、安定した収入が将来に渡って得られるといったプラスの判断はされにくいため、審査落ちするリスクが大きくなることも確かです。

そのため、仮に、住宅ローンの利用を急がないのならば、少なくとも開業年数は3年以上の実績を作ることに加え、住宅ローンを申し込みするまでの直近3年間の黒字を目指すことが確実です。

2.開業年数1〜3年未満の場合について、住宅ローン審査のポイントを解説

自営業の方が、開業年数3年未満であったとしても住宅ローンの審査に通る可能性があることをこれまで解説させていただきました。

本項では、開業年数を「1年未満」「1年以上2年未満」「2年以上3年未満」に分けてそれぞれポイントを解説していきます。

2-1.開業年数1年未満で住宅ローンを利用する場合

自営業の方で開業年数1年未満の状態で住宅ローンを申し込む場合、「用意するべき頭金の額」「所得の見込み」「借入希望金額」「選んだ金利」などによって、金融機関の判断が大きく異なることになります。

また、自営業の場合は、事業の職種によって判断されることも多く、いわゆる流行の事業などで将来に渡って継続的かつ安定的に収入が得られるのかどうかが懸念されるような職種であれば、より審査が厳しいものになると推測されます。

たとえば、医師、弁護士、税理士、司法書士などといった専門職の方が経験を積んで独立して起業している場合と販売業、飲食業、インターネット関連事業などについて経験を積んで独立して起業した場合、あなたはどちらの方に住宅ローンを融資するでしょうか?

数千万円単位のお金を貸す側の金融機関と同じ立場で考えますと、言うまでもなく明らかです。

このような理由も考慮しますと、開業年数1年未満で住宅ローンを利用する場合は、「用意するべき頭金の額」「所得の見込み」に加えて「将来性」が大きなポイントになると考えられます。

ちなみに、住宅金融支援機構が取り扱っている長期固定金利の住宅ローン「フラット35」では、開業年数が住宅ローンの申し込み要件に問われておらず、開業年数が1年未満であったとしても審査に通過することは別として申し込みをすることは可能です。

どうしても住宅ローンの融資を希望している自営業者の方は、申し込みを実行する前に一度、相談してみる時間を取ってみることをおすすめ致します。

2-2.開業年数1年以上2年未満の場合

自営業の方で開業年数1年以上2年未満の状態で住宅ローンを申し込む場合、ケース・バイ・ケースとなるものの、このような場合であって、相当な確率で住宅ローン審査に通過するだろうと思われる例を紹介し解説をさせていただきます。

主人は自営業一年目、8月で一年になります。

若干の波はありますが、年収700万。元々、働いていた会社の下請けという形で独立しました。今年、一期目の確定申告をしました。

私は、現在、育休明けの時短勤務中で、多分年収260万程度。勤務年数12年です。

子供は幼児と乳児の二人です。現在の持ち家を隣にすむ両親と二世帯に建て替えに近いリフォームする予定です。その為に、二千万円のローンを希望しています。

総費用は2400万円。400万円を頭金等に入れます。貯金はまだ600万円程度ありますが、万が一の為に出す予定はありません。

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後、四年後に満期になる保険で500万入る予定です。車、会社、現在の持ち家等にローンはありません。合算は良いですが、何かあったときに困るので、私名義で組む事は考えていません。

やっぱり、まだ難しいでしょうか?

出典:ヤフー知恵袋 自営業、起業一年目、住宅ローンは通るでしょうか?より一部引用

結論から申し上げますと、この場合であっても審査に通る可能性は高いです。理由は以下の2つです。

  1. 借り入れ金額が少なく頭金がある
  2. 配偶者との収入合算が可能

それぞれ、見ていきましょう。

2-2-1.住宅ローン審査に通過する可能性が高い理由1つ目:借入金額が少なく頭金がある

住宅ローン審査に通過する可能性が高い理由1つ目として、借入金額が少なく頭金があるといった理由が考えられます。

自営業の方の場合、収入は年収(売上)ではなく所得金額で判断することになるため、質問内容から読み取ることはできませんが、ここでは仮に半分が利益だったと仮定し、所得金額350万円であったとします。

この時、頭金400万円を入れて借入金額が2,000万円であれば、金利1.36%の固定金利でリフォームを行い、35年返済、元利均等返済(ボーナス払いなし)で住宅ローンの返済金額を試算しますと、1ヶ月あたり59,874円になります。

他の借入金がないといった質問内容から、所得金額が350万円と仮定した時の返済負担率は、約20.52%で申し分がないといえます。

2-2-2.住宅ローン審査に通過する可能性が高い理由2つ目:配偶者との収入合算が可能

住宅ローン審査に通過する可能性が高い理由2つ目として、配偶者との収入合算が可能であるといった理由が考えられます。

おそらく本人の借入のみでも十分可能性はある内容だと判断致しますが、配偶者が育休明けで職場復帰していることに加え、勤続年数が12年と長いことから、収入合算することが可能であるため、これを活用することによって、より住宅ローンの審査に通過しやすくなることが予測されます。

また、収入合算し連帯債務者とすることで、夫婦共働きであることから、双方が住宅ローン控除を適用できるため、家計全体に取ってもプラスの効果が期待できます。

すべての金融機関で申し込みがOKなわけではありませんが、自営業の開業年数が短くても住宅ローン審査をしてくれる金融機関であれば、上記内容のような場合、ほぼ住宅ローンは通過すると考えられます。

ポイントとしては、「用意した頭金の額」「所得の見込み」「収入に合った借入金額」に加えて「収入合算が可能」といった要件が、住宅ローン審査通過の大きな決め手になるでしょう。

2-3.開業年数2年以上3年未満の場合

自営業の方で開業年数2年以上3年未満の状態で住宅ローンを申し込む場合、ケース・バイ・ケースとなるものの、このような場合であって、相当な確率で住宅ローン審査に通過するだろうと思われる例を紹介し解説をさせていただきます。

会社員だった主人(30歳)が独立し個人で仕事を始めました(建築関係)。

来年娘が小学校に上がるのをきっかけに、家を建てることになったのですが、下記の内容で住宅ローンが組めますでしょうか? 教えてください。

1年目の確定申告では給与所得と合わせて174万円。
2年目が 236万円
3年目が 700万円
すべて所得金額です。

借金は一切ありません。今まで何かの料金を払い忘れたとかいうことも一切ありません。

年金もずっと払っています。頭金は500万円ほどなら用意できそうです。やはり上記の内容では厳しいでしょうか??

まだ土地を見つけた段階で、土地+建物でだいたい総額2500万円くらいかなと思っているのですが…。今年の確定申告いくらあっても意味がないのでしょうか??

教えてください!!

出典:ヤフー知恵袋 自営業3年目です。今年、家を建てたいのですが、この内容で住宅ローンが組めますか?より改編引用

こちらも先の例と同じような考え方で試算しますと、問題なく住宅ローンに通過すると考えられます。

民間の金融機関が独自で取り扱っている住宅ローンでは、これら3年分の所得金額が合算され平均値を取るところもあります。

そのため、平均所得金額370万円として見ることも考えられますが、仮に、住宅金融支援機構が取り扱っている長期固定金利の住宅ローン「フラット35」では、2年分でOKです。

そのため、この場合、平均所得金額468万円として見てもらえることに加え、直近の所得を重視することも踏まえれば、まずもって問題がないと判断できます。

こちらの例も「用意した頭金の額」「所得の金額」「借入金額」について、バランスが取れていることから、問題なく融資が実行されるものと推測します。

3.開業年数3年未満の自営業が、住宅ローン審査を通過するために必ず意識すべき4つのこと

これまでの解説によって、開業年数3年未満の自営業の場合、住宅ローン審査を通過するために必ず意識すべきポイントは以下のようにまとめられます。

  1. 頭金を多めに用意する
  2. ほかの借り入れ(ローン)がない。もしくは既存の借入金を返済しておく
  3. 所得(利益)と借入金額のバランスに問題がない
  4. フラット35の利用を検討する

これら4つのことをすべて実行することができたとすれば、仮に、開業年数3年未満の自営業の場合であったとしても住宅ローン審査に通過する可能性は十分にあると言い切ることができます。

まとめ

開業年数3年未満の自営業でも住宅ローン審査に通ることは十分可能です。

ただし、参考例でも紹介し解説をさせていただきましたように、住宅ローン申込者の状況は異なることになりますので、あくまでも個別判断であり、ケース・バイ・ケースであることを念頭に入れておく必要があります。

どうしても不安な場合や確実な答えを知りたい場合は、やはり専門家にあたるFPや住宅ローンアドバイザーに相談し、判断を仰ぐことが最も確実であることは確かです。

住宅ローン審査に臨む際、どのように住宅ローンを返済したいのか、どのような金利を希望しているのか、いつまでに完済したいのか、など個人が考えていることも住宅ローンに反映させることができたとするならば、より納得できる住宅ローンの申し込みが実現できることでしょう。

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