自営業が赤字申告の場合に住宅ローン審査は通らない:対処法を紹介

住宅ローンの審査において、自営業の方が見られる「安定した収入」とは「所得金額=事業で得た利益」のことを指します。

そのため、自営業の方が、毎年行っている確定申告で作成した確定申告書によって、安定した収入があるかどうかを審査されることになりますが、赤字申告の場合、言うまでもなく住宅ローン審査に通過することはありません。

ただし、赤字申告だった理由が恒常的なものではなく、特殊な事情を抱えている場合であれば、必ずしも住宅ローン審査に通過しないとは言い切れず、あくまでも住宅ローンの申し込みを受けた金融機関の判断に委ねられます。

このようなことを踏まえまして本記事では、自営業が赤字申告の場合における住宅ローン審査の影響について解説を進めていきたいと思います。

1.自営業で赤字申告の場合、住宅ローン審査は通らない

冒頭でもお伝えさせていただきましたように、自営業で赤字ということは「収入がマイナスである」ことを意味しているため、住宅ローンの審査に通ることはありません。

自営業の場合、1年間の事業で得た利益が、住宅ローンの返済資金に充てられることになるため、事業そのものが赤字であるということは、言うまでもなく、住宅ローンの返済が継続して行われない懸念が生じるだけでなく、融資したお金が全額回収できない貸し倒れの原因になることは明らかです。

このような理由から、金融機関の別を問わず、自営業で赤字申告の場合、住宅ローン審査は通らないと言い切ることができるのです。

2.自営業で赤字申告をされている方が、住宅ローンを利用するための7つの対策

前項では、自営業で赤字申告の場合、住宅ローン審査は通らないことを解説させていただきましたが、これは解説をしなくても、多くの方が承知の範囲内であると思います。

そのため、重要視しなければならないことは、自営業で赤字申告をされている方が、今後、住宅ローンを利用するために、どのような対策を実際に講じていく必要があるのか? といったことになります。

住宅ローンを申し込みする金融機関によって異なりはあるものの、通常、自営業の場合、過去3年間の黒字であれば問題ないとされていることを踏まえますと、3年後に照準を向けた住宅ローン対策が求められると考えることもできます。

そこで本項では、赤字申告をしている自営業の方が、将来、住宅ローンを利用するために必要な考え方や対策についてそれぞれ個別に解説を進めていきます。

2-1.借入金の返済や割賦払い代金などの返済遅延は厳禁

自営業の方に限ったことではありませんが、会社員や公務員に比べて自営業の場合、事業で必要な資金を借入している場合も多く見受けられるほか、個人的な借入がある場合も考えられます。

しかし、事業の借入であったとしても、個人的な借入であったとしても、仮に、住宅ローンの申し込みをするまでに、度重なる借入金の返済遅延や割賦(かっぷ)払い代金などの支払遅延をはじめ、2ヶ月から3ヶ月連続した返済遅延などは、個人信用情報に傷が付く大きな要因となります。

割賦払いとは
1回払いではなく、毎月付きの分割支払いのこと。

これは、いわゆる「ブラックリストにのる」と言われることが発生してしまい、このようになってしまった場合、3年後の住宅ローンに向けた計画が台無しになってしまい、それどころか5年程度の期間を要することになりますので、常に、借入金の返済や割賦代金の支払いには気を遣うように心掛けておくことを強く推奨致します。

なお、住宅ローン審査に落ちたくない場合、以下の記事で紹介させていただいている10の対策を徹底しておくようにしましょう。

住宅ローンを組めない10の理由と審査落ちを防ぐためにすべき対策

2018.01.28

2-2.購入予定の住宅の大まかな金額を把握しておく

住宅には、主に新築住宅と中古住宅があります。さらに細かく分けると、以下のように分類できます。

  • 注文住宅
  • 建売住宅
  • 中古住宅
  • 新築マンション
  • 中古マンション

細かく分類されたこれらの住宅は、購入にかかる金額や諸費用が大きく異なることになるため、まずは、ご自身が将来購入予定の住宅がどのような部類に属するものなのか、大まかにどの程度のお金が必要になるのかについて大まかに把握しておくことが大切です。

これは、不動産業者の内覧会に足を運んで自分の目で確かめるのが一番効果的であり、3年程度の期間があるわけですから、じっくりと時間をかけて検討することをおすすめ致します。

なお、自営業の方であれば、将来、自宅兼店舗の購入や自宅兼事務所の購入も十分考えられますが、自宅と職場が異なる建物なのか、同じ建物なのかによって、住宅ローンの取り扱いや金融機関の評価の仕方が変わることもあるため、この辺も早い内に視野に入れた上で検討するようにしましょう。

2-3.住宅ローンの返済計画を大まかに立てておく

前項で解説させていただいたことを実行していることが前提となりますが、時間をかけてご自身が将来購入する住宅のイメージを内覧会などで足を運ぶことによって、自然と身につくようになります。

これによって、将来ご自身が購入予定となる住宅の大まかな価格が把握できることになるため、この金額が分かった後は、住宅ローンの返済計画を大まかに立てて、1ヶ月あたりどの程度の返済になるのか、完済までにどの程度のお金を返済することになるのか、その他の注意点にはどのようなことがあるのか、などについて確認されることをおすすめ致します。

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できる限り、専門家にあたるFPや住宅ローンアドバイザーへご相談されることを推奨致しますが、無料の住宅ローンシミュレーターなどもインターネットサイト上で多く出回っておりますので、この段階では、ご自身で大まかな数値を打ち込んでシミュレーションしてみる程度でも問題ありません。

2-4.本人のみの借入なのか連帯債務で借りるのか検討しておく

夫婦共働きが増加していることもあり、住宅ローンは、申込者本人のみならず、配偶者を連帯債務者として住宅ローンの申し込みを行うパターンが増えています。

自営業の場合ですと、時として配偶者を専従者として給与を支払っていることも考えられ、本人および配偶者の双方が連帯債務で住宅ローンを申し込むことによって、住宅ローン控除がどちらも適用でき、かつ、住宅ローンの審査に通過しやすくなるメリットが得られます。

仮に、本人が自営業、配偶者が会社員などの場合でも同様の効果が得られることになりますので、将来、住宅ローンの申し込みをする際、本人のみの借入なのか、配偶者や両親と連帯債務で借りるのかについてあらかじめ検討しておくことが大切です。

なお、夫婦連帯債務で住宅ローンを申し込む予定の場合は、「2-1.借入金の返済や割賦払い代金などの返済遅延は厳禁」で解説させていただきましたように、個人信用情報に問題が無いことが大前提です。

これは、本人のみならず連帯債務者になる方も含まれますので、仮に、夫婦で収入を合算して住宅ローンを申し込む場合は、本人および配偶者のいずれも個人信用情報に問題のないことが必要です。

詳しく知りたい場合、以下の記事をあわせて読んでおきましょう。

収入合算(ペアローンと連帯債務者と連帯保証人)の違いと控除

2017.05.14

2-5.直近3年において、事業でローン返済に十分な利益を出す

自営業の方が、住宅ローンの審査に通過するためには、少なくとも赤字の状態を回避し、直近3年間の黒字経営が求められることになりますので、借入金額に対して十分な所得金額を得られていることが大前提です。

そのため、赤字の自営業の方で住宅ローンを組みたいと考えている方は、今すぐ住宅ローンへ申し込むのではなく、「中期的に計画を立てて考えるべき」であることは言うまでもありません。

具体的には所得金額を増やし、安定した収入が確保できていることを申し込みの金融機関に認めてもらう必要があり、そのためには、普段の節税対策を抑えつつ、所得(売上−経費。要は純利益)を増やすことが大切です。

2-6.事業および個人を含めた新たな借入には細心の注意を払っておく

自営業の場合、事業にかかる借入が必要なこともありますが、将来に向けて住宅ローンの申し込みを検討しているのであれば、事業および個人を含めた新たな借入には細心の注意を払っておく必要があります。

一般に、赤字経営の場合、事業にかかる借入はしにくい一方で、借入の使途によっては、赤字経営であったとしても金融機関からの事業融資や商工ローンが通る場合は十分に考えられます。

また、個人的な借入として、銀行系カードローンや消費者金融からの借入は、基本的にお金を借りやすい一方、住宅ローン審査におかれましては、審査に通過することができない程の悪影響を及ぼす場合がありますので、注意が必要です。

2-7.自営業でも借りやすい「フラット35」を検討してみる

自営業は、住宅ローンの審査で「収入が不安定」と見なされやすく、民間の住宅ローン審査が、会社員や公務員といった給料を貰っている方々に比べて通りにくいことは確かです。

そのため、住宅金融支援機構が取り扱っている長期固定金利の住宅ローン「フラット35」であれば、民間金融機関が取り扱っている独自の住宅ローンに比べて住宅ローン審査が通過しやすく、自営業で、かつ、十分な所得金額がないとしても融資を受けられる可能性が高まります。

ただし、フラット35は住宅ローン審査に通りやすいとはいえ、言うまでもなく赤字経営では確実に審査に通ることはありませんので、これまでに解説した項目について、1つずつ時間を掛けながら実践し、形として残しておくことが大切です。

まとめ ~住宅ローンの審査へ通過する見込みを大きくしてから、事前審査へ申し込むべき~

自営業の方が、赤字で確定申告をしている場合、基本的に住宅ローンの審査に通過する可能性は残念ながらありません。

ただし、直近3年間を通じて、大規模な設備投資を行ったなどといった極めて特殊な事情があったことから、単年度のみ赤字経営であった場合などは、金融機関に対してその旨をお話した上で検討してみる価値は十分にあると思われます。

一方で、十分な所得金額が無い場合や継続して赤字経営であるのにも関わらず「もしかしたら通るかもしれないから、赤字だけど事前審査に申し込んでみよう」といった安易な考えで臨んだとしても、かえって時間の無駄であり、逆に恥をかいて帰ってくることになるのは周知の事実です。

そのため、3年程度の時間を要して住宅ローン審査へ通過する見込みが大きくなってから審査へ申し込むべきであるのは間違いありません。

自営業が安定した収入を得られているかどうかにつきましては、毎年確定申告を行うことによって作成した確定申告書で判断されることになりますので、住宅ローン審査において提出が必ず求められるものになります。

あくまでも、借入希望金額と所得金額がバランスよく合致していなければ、3年間黒字経営であったとしても住宅ローンの融資が実行されることはありませんので、まずは、借入金額の目安を立て、返済計画を立てながら、一歩ずつステップアップされてみてはいかがでしょう。

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