住宅ローンの審査に消費者金融の履歴は影響する?完済条件はある?

履歴

住宅ローンの融資を受けるためには、申し込みをした金融機関が行う住宅ローンの審査に通過しなければなりません。

この時、多額の借金を抱えている場合は、住宅ローンの審査に通過しにくくなってしまいます。

特に、消費者金融からの借入は、少なくとも住宅ローンの審査にマイナスの影響を与えてしまうことは確かです。

そこで本記事では、住宅ローンの審査における消費者金融からの借入や完済条件などについて幅広く解説を進めていきます。

1.住宅ローンの審査に消費者金融の借入が影響する理由

住宅ローンの審査に消費者金融の借入が影響する理由は、大きく以下の2つがあげられます。

  • 借入の使途が問われないこと
  • 返済負担が重くなること

一般に、消費者金融からの借入は、住宅ローンや自動車ローン、教育ローンなどのように、借入の目的が問われません。

どのような理由で借入してお金を使用しても良い、という特徴のある借金となります。

そのため、遊興費や生活費などにも活用できるということです。

これら借入の不明瞭なものを、金融機関は非常に懸念してしまうことは絶対に否めません。

また、消費者金融機からの借入は、通常、金利が非常に高く、毎月の返済負担が極めて重くなってしまいます。

住宅ローンを融資したことによって、返済が滞ってしまう懸念を抱くことも確かです。

このような理由から、消費者金融の借入がある場合は、住宅ローンの審査に影響してしまうと考えられるわけです。

1-1.住宅ローンの審査に消費者金融の借入や履歴が影響しない場合

住宅ローンの審査に消費者金融の借入が影響する理由について、2つの理由を解説させていただきました。

一方で、住宅ローンの審査に消費者金融の借入や履歴が影響しない場合があることも確かです。

  1. 住宅ローンの申し込みや審査時において、消費者金融からの借入を完済し解約している場合
  2. 住宅ローンの申し込みや審査時までにおいて、消費者金融に対する返済が滞ったことがない場合

住宅ローンの審査においては、基本的に現状が問われることになります。

このため、過去に消費者金融からの借入があったとしても、返済の遅延がなく完済し解約している場合、住宅ローンの審査に影響を及ぼしません。

ただし、あくまでもこれは、住宅ローンの申し込みを受けた金融機関の与信判断となります。

このため、場合によっては、消費者金融との取引があることから融資不可の決定を下す場合がある可能性は否めないことも、覚えておきましょう。

1-2.参考 住宅ローンの審査に消費者金融の借入がある状態で通過した事例

こちらは参考情報となりますが、住宅ローンの審査に消費者金融の借入がある状態で通過した投稿がありましたので、投稿を見ながら、改めて住宅ローンの審査に消費者金融の借入が影響するのか考えてみましょう。

住宅ローン審査と消費者金融の借り入れについて

よく知恵袋で「消費者金融で借り入れ中の住宅ローン審査は否決」という内容の回答を見ますが、今から住宅ローンの審査を出す人たちの不安をあおるようなことになるので止めていただけないでしょうか?

中には不動産のような専門家(?)の方もそういった回答を投稿しているみたいです。私は実際消費者金融で約30万の借り入れがある状態(妻には内緒)で地方銀行の審査が問題無く通った者です。

もちろん銀行の担当者の方には正直に借り入れの件は伝えてあります。遅延等が無いことが最低限条件にはなると思うのですが消費者金融で借り入れがあるというだけでは否決にならないので(もちろん金融機関によってだとは思いますが)これから私と同じような状況で住宅ローンを検討されている方、安心してください。

もちろん不利ではありますが消費者金融で借り入れがあるだけでは否決にはなりませんよ! 事前に金融機関の担当者に正直に話した上で審査に臨みましょう。

もし消費者金融を嫌う金融機関であれば審査の前に完済、解約してくださいとアドバイスをくれるはずです。

マイホームの夢、がんばりましょう!

ただし消費者金融の完済もがんばりましょうね!ちなみに私は再来月で完済予定です!完済したらすぐに解約しもう二度と手は出さないと誓います。

補足
質問というか要望ですね、失礼しました。

ヤフー知恵袋より引用)

  • FPの見解

はじめに、投稿の内容を疑うつもりはありませんが、このような投稿は、誰でも質問や書き込みができ、かつ、真実も虚偽も自由に書き込みすることが可能です。

投稿の内容を全体的に見ていった時、仮に、上記投稿内容が真実であった場合、すでに「1-1.住宅ローンの審査に消費者金融の借入や履歴が影響しない場合」で解説した2つの理由にいずれも合致していることがわかります。

ただし、消費者金融からの借入がある状態で住宅ローンの審査に通過するようなケースは、あくまでも稀であるとお考え下さい。

通常は、審査落ちする程の厳しい与信判断が下されてしまうと考えておくことが無難です。

住宅ローンの申し込みにおいて、あらかじめ審査に通過するための対策や努力をせずに、特に、消費者金融からの借入がある状態で住宅ローンを申し込むのは、かなり無謀だと思われます。

2.住宅ローンの申し込み時や審査時における完済条件とは

住宅ローンの申し込み時や審査時における完済条件とは、「現在抱えている債務をすべて完済しておくことを条件に住宅ローンの融資を行う」といったものになります。

具体的に考えられる完済条件には、以下のようなものがあります。

  • 現在返済中の自動車ローンをすべて完済した場合に、住宅ローンの融資をします
  • 現在抱えている消費者金融の借入をすべて完済した場合に、住宅ローンの融資をします

上記のような完済条件が提示される場合というのは、基本的に住宅ローンを融資した際に、毎月の住宅ローンの返済が重くなると見込まれる場合です。

いわば、住宅ローンの審査項目の1つである「返済負担率」に懸念が生じる場合になります。

【返済負担率とは】

年収(自営業の方の場合は平均所得金額)に占める、年間返済額(元金+利息)の割合のことをいい、「金融機関が、いくらまで貸してくれるのか」を判断するための数字です。

返済負担率は、以下の式で計算します。

(1年間の返済額÷年収)×100%

たとえば、年収500万円の方が、1年間に100万円返済する場合、(100万円÷500万円)×100%=返済負担率は20%となります。

金融機関等では、借入条件(融資条件)として、返済負担率の上限を設定しています。

2-1.住宅ローンの申し込みや審査における完済条件は、実際に付されることはある?

住宅ローンにおける完済条件は、実際に付されることはあるのか気になる方もおられると思いますが、こちらに関しましては、参考情報として、ヤフー知恵袋の質問と回答を一通り見て確認してみましょう。

住宅ローンの審査で、「いまある借金を返さないと無理ですね」みたいなことを言われたことがある方はいますか?また言われる可能性はありますか?

  • 1つ目の回答

他借入がある場合、可能性はあります。他借入の内容、住宅ローンの内容、属性等によっては完済条件が付きます。

  • 2つ目の回答

そのローン(車)と今から組みたいローンで月々の支払い額が合計いくらになるか計算されて断られた知人がいます。まあ、車ローンも5年か7年かなんて言ってたくらいなので無理でしょうと周りは言ったんですが、聞くだけは良いだろうと。案の定です。

  • 3つ目の回答

収入に対して35%を超える返済額を設定することは、破綻のリスクが高いので業界で禁止されています。住宅ローン以外の返済があると、35%を超える可能性があります。銀行は使途目的不明の借入金を嫌います。収入に見合わない赤字生活をしている人が、さらに返済できるわけが無いと判断するのは当然です

  • 4つ目の回答

後輩がマンション購入時、車のローンが有り、車を売って完済後に住宅ローンを組んでました。

ヤフー知恵袋より引用)

  • FPの見解

上記の回答を見ますと、住宅ローンにおける完済条件は、実際に提示される場合があることがわかります。

ただ、実際のところ、筆者自身が相談に応じたお客様の中にも、完済条件を付された方がおられるのは確かです。

しかしながら、住宅ローンの申し込みを受けた金融機関が、完済条件を提示するということは、「その条件を飲んでくれればお金を貸しますよ」といったメッセージと取ることもできます。

そのため、完済条件が提示されないことが最も望ましいことではあるものの、仮に、完済条件を提示された場合に、どのような方法で対応するかあらかじめ検討しておくことがとても大切になってきます。

2-1-1.住宅ローンの申し込みや審査における完済条件が提示された場合の対策方法

こちらはあくまでも参考となりますが、仮に、住宅ローンの申し込みや審査における完済条件が提示された場合の対策には、以下のような方法があります。

  • 頭金を債務に充当する
  • 両親や祖父母などから資金援助を受ける
  • 両親や祖父母から一時的な借入をする

仮に、いずれの対策方法も活用することができない場合には、借入金額を見直す必要や返済条件を見直す必要など、意にそぐわないことがどうしても求められてしまう懸念が生じるものと思われます。

ただし、完済条件が提示されるということは、「その条件を飲んでくれればお金を貸しますよ」といったメッセージであるのと同時に、「このまま融資を受けたとしても毎月の返済が極めて厳しいものになってきますよ」といったメッセージと取ることもできるはずです。

つまり、無理な借入や無理な返済を継続していかなければならないリスクが高まるのを事前に防止することができると、ポジティブに考えておく必要性はあるでしょう。

3.消費者金融からの借入は、事前に完済・解約する

消費者金融からの借入がある状態で住宅ローンの申し込みを行った場合、相当な確率で審査落ちとなるか、完済条件が提示される可能性がどうしても高いと思われます。

そのため、このようなことを事前に防ぎ、金融機関からの心象を良くするためにも、消費者金融からの借入は、住宅ローンの申し込み前に完済し契約を解約することが大切です。

注意点として、消費者金融の借入を完済するだけでは、引き続きお金を借入することができる懸念から意味がありません。

必ず、完済とあわせて解約を行うようにすることが重要なポイントです。

なお、消費者金融からの借入が住宅ローン審査に及ぼす影響についての詳細は、以下の記事で解説しています。

疑問に思うサラリーマン

消費者金融からの借入は解約や完済後であれば住宅ローン審査には影響はない?

2018年10月14日

まとめ

住宅ローンの審査における消費者金融からの借入について、以下ポイントを箇条書きでまとめます。

  • 住宅ローンの審査において、消費者金融からの借入はマイナスの影響を及ぼす
  • 住宅ローンの審査において、消費者金融からの借入に対する返済遅延は、審査落ちがほぼ確実
  • 住宅ローンの審査において、完済・解約をしている場合は、過去の借入履歴は審査に考慮されないのが一般的(金融機関によって異なるため注意)
  • 消費者金融からの借入は、住宅ローンの申し込み前に完済・解約するのが無難
  • 消費者金融からの借入がある状態で住宅ローンを申し込んだ場合、審査落ちや完済条件が提示される可能性が高い

上記のポイントを振り返りますと、わざわざ消費者金融からの借入がある状態で住宅ローンの申し込みをしたとしてもリスクが高いことが確認できます。

また、後から何かしらの対策を施すのであれば、住宅ローンを申し込みする前からあらかじめ対策を講じておいた方が合理的であるはずです。

このような理由から、消費者金融からの借入が現在ある方で、これから住宅ローンの申し込みを検討されている方は、いま一度、事前の対策をしっかりと考えて行動に移されてみることをおすすめします。

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