自営業(個人事業主)が、住宅ローン事前審査・仮審査・本契約にかかる必要書類とは

住民票

住宅ローンの融資を受けるためには、事前審査をはじめとした段階審査を1つずつ通過する必要があります。

そして、ようやくお金を借りられるものになりますが、住宅ローンを申し込みした本人の状況(個人属性といいます)は、住宅ローンの融資に大きく影響を及ぼします。

特に、自営業の場合は、会社員や公務員といった職業の方に比べて住宅ローンの審査が比較的厳しいとされています。

また、多くの皆さんがすでにご存じのことだと思われますが、住宅ローンの各種審査や本契約にかかる手続きに提出が求められる必要書類にも違いがあります。

そこで本記事では、住宅ローンが融資されるまでの基本的な流れを解説していきます。

それに加え、自営業が、住宅ローンの事前審査(仮審査)・本審査・本契約にかかる必要書類をまとめてご紹介していきたいと思います。

1.住宅ローンが融資されるまでの流れは3ステップ

住宅ローンが融資されるまでの流れは、おもに3つのステップに分かれています。

本契約までの全体像として、以下の流れで進みます。

  1. 事前審査(仮審査)
  2. 本審査
  3. 本契約

そのため、仮に、事前審査(仮審査)で「住宅ローンの融資に不適切」といった与信判断(相手先の財務状況などにもとづき、融資の可否を判断すること)がなされた場合、本審査や本契約に進むことができません。

また、事前審査を通過し、本審査でつまづいた場合も同様に、結果として住宅ローンを借りることができません。

1-1.住宅ローンの事前審査へ申し込む前に、できる限り確認しておきたいこと

住宅ローンの事前審査への申し込みは、それぞれの金融機関が定めている申し込みの条件に問題がない限り、誰でも行うことができます。

しかし、そもそも「絶対に住宅ローンの審査に通らない」と確実に言い切れることがあります。

それは、「個人信用情報」にかかる問題です。

“個人信用情報とは、氏名や住所などといった個人情報をはじめ、借入金の返済やクレジットカードを利用した内容など、信用取引と呼ばれるものについての履歴のことをいい、住宅ローンの審査において、返済遅延、代金の滞納などといった個人信用情報に大きな問題を抱えている場合は、確実に住宅ローン審査へ通ることはありません。”

(同サイト内:国民健康保険の滞納がフラット35など住宅ローン審査に与える影響より引用)

このような理由から、住宅ローンの事前審査へ申し込む前に、できる限りご自身の個人信用情報に問題がないかどうかをあらかじめ確認しておくことをおすすめします。

これにより、無駄な時間や労力を割くことが無くなるためです。

ちなみに、住宅ローンの申し込みをするまでにおいて、借入金やその他の分割払いの代金などについて、「滞納や度重なる返済遅延といった問題が無い」のであれば、わざわざ個人信用情報について取得する必要はないと考えられます。

この場合は、個人信用情報に問題がないためです。

1-1-1.参考 個人信用情報を確認するための方法について

先の解説によって、ご自身の個人信用情報が気になるといった方もおそらく多いと思います。

実は、この個人信用情報は、少額の手数料(1000円程度)で誰でも簡単に取得することが可能です。

以下、同サイト内で公開している記事内容を一部引用して、個人信用情報を確認するための方法について紹介しておきます。

個人信用情報は、信用情報機関(個人信用情報を管理しているところ)に対して、ご自身の個人信用情報を取得する手続きを行うだけで足りるのです。

Webから申し込みを行い、クレジットカード決済を選択することで、即時、ご自身の登録されている個人信用情報が確認・印刷できます。

なお、代表的な信用情報機関には、以下のものがあります。

  • 株式会社日本信用情報機構(JICC)
  • 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
  • 全国銀行個人信用情報センター(KSC)

これらの機関に対して個人信用情報を開示請求することで、いつでも簡単にご自身の個人信用情報が確認・印刷できます。

(参考:株式会社日本信用情報機構(JICC) 情報開示手続き等のご案内
(参考:株式会社シー・アイ・シー(CIC) 情報開示とは
(参考:全国銀行個人信用情報センター(KSC) 本人開示の手続き

実際に個人信用情報を取得してみると、「見方がわからない」といった問題が当然に発生してきます。

この場合、株式会社シー・アイ・シー(CIC)が公開している「信用情報開示報告書の見方」を参考にするのも良い方法でしょう。

また、個人信用情報の結果をもとに「住宅ローン審査に問題がないのか?」と不安な場合には、専門家にあたるFPや住宅ローンアドバイザーへ相談し判断を伺ってみたり、具体的な対策を立てたりするのも一策でしょう。

なお、個人信用情報の確認方法についての詳細は、以下の記事(5項)を参考にして頂けますと幸いです。

クレジットカード

クレジットカードが自営業の住宅ローン審査に与える影響とは?

2018年8月7日

2.自営業(個人事業主)が、住宅ローンの「事前審査」へ申し込むときの必要書類

前置きが長くなってしまいましたが、ここからは、自営業(個人事業主)が、住宅ローンの「事前審査(仮審査含む)」へ申し込むときに用意する必要書類について紹介していきます。

実際のところ、住宅ローンの申し込みをした金融機関によって、それぞれ必要書類が異なる場合があります。

このため、確実なのは、住宅ローンを希望している金融機関のウェブサイトでの確認や問い合わせをしてみる方法です。

以下、金融機関のウェブサイトでの確認方法の一例として、「新生銀行」のウェブサイトを例に解説を進めます。

新生銀行必要書類

(出典:新生銀行 住宅ローン

本項では、自営業(個人事業主)が、住宅ローンの「事前審査」へ申し込むときの必要書類についてご説明していきます。

上記イメージ図の赤枠の箇所から必要書類を確認しましょう。

  • 住宅ローンを新規に借入するのか
  • 住宅ローンを借り換えするのか

これにより、住宅ローンの事前審査に必要な提出書類が異なるため、注意が必要です。

  • 自営業の方が、新生銀行で住宅ローンの事前審査を受ける場合の必要書類
住宅ローン審査の目的 必要な書類 備考・注意点
本人確認のため 健康保険証の写し(両面) 運転免許証やパスポートでも可能
収入審査のため 確定申告書の控え(直近2年分) 申し込んだ金融機関によって、直近3年分など違いがある
所得税の納税証明書(直近2年分) 申し込んだ金融機関によって、直近3年分など違いがある
返済予定表の写し 自動車ローン・教育ローン・カードローンにかかる返済予定表。インターネットバンキングの画面コピーで代用可能
返済用口座の通帳の写し 返済用口座の口座名義人、口座 番号および申込月までの直近3ヶ月の返済状況がわかるページ
物件確認のため 売買契約書 建築でなく、売買の場合の書類
重要事項説明書 物件購入時に、売買契約書と一緒に交付された書類(宅地建物取引士の押印のあるもの)
建築工事請負契約書 売買でなく、建築の場合の書類
不動産登記簿謄本<土地>
(全部事項証明書)
マンションで敷地権化されている場合は、建物の登記簿抄本
不動産登記簿謄本<建物>
(全部事項証明書)
建築確認申請書
(第一面~第六面)
法令改正(2015年6月)前の申請書は第五面まで
建築確認済証または
建築確認通知書
物件パンフレット 現地案内図、物 件 概要、ご 購入予定の住戸の間取り図、マンションの立面図・平面図、価格のわかるページ

住宅ローンの事前審査を受ける場合の必要書類は、上記表の通りです。

必要書類は、大きく以下の3つに分けられます。

  • 本人確認のため
  • 収入審査のため
  • 物件確認のため

基本的に、「物件確認のため」の書類は、不動産業者などがまとめて用意してくれる場合が一般的です。

そのため、ご自身で用意するのは、「本人確認のため」の必要書類と「収入審査のため」の必要書類の2種類です。

全体的に見てみますと、わざわざ取得しに行くような面倒なものは、ほとんどありません。

ちなみに、新生銀行では、税務署が発行する納税証明書の添付を事前審査から求めています。

金融機関の中には、事前審査が通過し、本審査を行う時に必要書類として原本の提出を求めているところもあるのです。

このことから、あくまでも申し込みをした金融機関の指示にしたがって準備を行う必要があることは、言うまでもないでしょう。

2-1.民間の住宅ローン・フラット35とも、決算書なしで審査は通らない

自営業の方における決算書とは、「確定申告書」のことを指します。

通常、毎年行わなければならない確定申告を怠っている自営業の方は、全体的に見ても少ないでしょう。

住宅ローンの審査において、自営業の方が収入を確認するための書類は、「確定申告書」です。

ですから、毎年の確定申告を行うことで得られる「確定申告書の控え」が、住宅ローンの収入を確認するための基準となります。

これを税務署が発行する「納税証明書」で確認することになります。

つまり、民間の住宅ローンやフラット35といった住宅ローンの種類に関わらず、基本的には、収入を確認するための基準となる必要書類があたりまえに必要なわけです。

このため、通常ですと、確定申告書がない状態で住宅ローンの審査に通過するといったことはあり得ません。

審査どころか、当初の事前審査の時点で丁重なお断りをされることが一般的です。

確定申告もせずに住宅ローンの申し込みをするといった発想が、大変失礼な表現ではありますが、「一般常識から大きく外れている」と言わざるを得ません。

住宅ローンは、1,000万円単位のお金を貸し借りするものです。

国で決められたこと(確定申告を毎年するといったルール)を守らない方に、融資で重要な「信用=信頼」といったものを見出すことなんてできないのは当然のことではないでしょうか。

3.自営業(個人事業主)が住宅ローンの「本審査」で必要な書類

自営業(個人事業主)が住宅ローンの「本審査」で必要な書類について、すでに事前審査の時点で提出しているものは、重複して提出する必要がありません。

このため、基本的には、本審査において住宅ローンの申込者にかかる「足りない必要書類」と考えておくことで足りるのです。

そのため、本審査だからといって具体的に特別な必要書類があるというわけではありません。

事前審査で確認できなかった個人属性(冒頭を参照)や、念のための追加必要書類として、公的証明書類の提出が求められることもあります。

【補足】

公的証明書類とは:世帯全員が記載されている住民票や、印鑑証明書など

なお、新生銀行では、住民票や印鑑証明書といった必要書類は、本審査が通過し、本契約を交わす際に提出するべき必要書類に含まれています。

このことからも分かるように、住宅ローンを申し込む金融機関によって、必要書類も少なからず異なると言えます。

4.住宅ローンの「本契約(審査通過後)」に自営業・個人事業主が必要な書類

最後に、住宅ローンの「本契約(審査通過後)」に自営業・個人事業主が必要な書類について、新生銀行の例でご紹介しておきます。

提出の目的 必要な書類 備考・注意点
本人確認のため 運転免許証など 顔写真付きの公的証明書
実印
印鑑証明書 本人のもの。ただし、収入合算する方がいれば、その方のものも必要
住民票 家族全員記載あり、続柄記載あり、本籍地記載なし、個人番号の記載なしのもの
本契約締結のため 収入印紙 金銭消費貸借契約書に貼付する収入印紙
キャッシュカード 引き落とし口座の確認として提出を求められることがある

まとめ

住宅ローンの審査は、

  1. 事前審査(仮審査)
  2. 本審査
  3. 本契約

このような3つのステップに分かれる段階審査となっています。これは、住宅ローンを取り扱っている金融機関でほぼ共通しています。

また、それぞれの審査段階で提出を求められる必要書類は異なるにしても、提出を求められる必要書類もほぼ共通しているのです。

このことから、大まかに「どのようなものが必要なのか」確認しておく程度で足りるでしょう。

住宅ローンの申し込みをした後、本審査が通って本契約を交わすことができるという「結果」を得るためには、以下を把握しておくことが重要であると管理人は考えます。

  • どのような対策が必要で
  • どの部分を確認しておかなければならないのか

特に、自営業は、会社員や公務員に比べて住宅ローンの審査が厳めであるという現状にあります。

それを踏まえますと、なおさら、住宅ローンの申し込み前の時点で、審査項目について問題がないのかどうかを確実に確認しておくことが望ましいでしょう。

自営業・個人事業主の方はフラット35が審査に通りやすくておすすめ

自営業の場合、会社員や公務員に比べて審査が通りづらいです。売上によって収入が変動するため、「不安定」という見方をされるからです。

ただし、フラット35(全期間固定金利)であれば話は別です。

民間金融機関の住宅ローンの場合、多くは「年収400万円以上で、安定した収入がある状態でなければ、そもそも申し込みすらできない」といった縛りがありますが、フラット35では、そのような収入に対する審査基準は一切ないからです。

さらに、通常は3年程度必要な過去の業績も、フラット35であれば、半年や1年の業績さえあれば審査への申し込みが可能です。

そのため、フラット35は自営業・個人事業主の方であっても審査に通りやすく、ほとんどの経営者がこれで住宅ローンを組んでいます。

以下に、自営業・個人事業主の方にお勧めのフラット35ランキングがありますので、参考にしていただけますと幸いです。

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