自営業の税金滞納や年金未納が住宅ローン審査に与える影響

お金に悩む男たち

自営業が住宅ローンの審査を受ける場合、住宅ローンを申し込みした「金融機関から提出を求められる必要書類の種類」が、会社員や公務員といった職業の方と異なります。

これは、職業によって、以下が異なっているからです。

  • 収入確認書類
  • 税金の納め方
  • 年金の納め方

税金や年金を例にしますと、会社員や公務員といった職業の方は、毎月給料から税金や年金が天引きされます。

一方、自営業の方は、税金や年金をご自身で納付しなければなりません。

この特徴を踏まえますと、基本的に会社員や公務員の場合、税金滞納や年金未納といった問題が生じないと考えられます。

その一方で、自営業の場合は、税金滞納や年金未納といった状態が起こり得ることを意味します。

ここで注意しておかなくてはならないのが、住宅ローンの審査におきましては、「税金滞納」や「年金未納」といったことも審査に大きな影響を及ぼすと言うことです。

本記事では、自営業の方が、税金滞納や年金未納をしていることによって住宅ローン審査に与える影響について、要点をわかりやすく解説していきます。

1.税金滞納や年金未納がある場合、住宅ローン審査に通らない

すべての方にとって、税金や年金の納付は、どちらも「義務化」されています。

このため、住宅ローンの審査において、これらのお金を納めていない場合は、住宅ローンの審査にまずもって通らないことを大前提として理解しておく必要があります。

税金滞納や年金未納といった問題は、住宅ローンの審査に大きくマイナスになる影響を与えます。

特に自営業の場合は、税金や年金をご自身で納付しなければならないため、細心の注意を払っておくことが極めて重要です。

1-1.住宅ローンの審査が通りやすいフラット35でも、審査落ちする可能性は高い

住宅ローンには、以下のようなものがあります。

  • 民間金融機関が取り扱っている独自の住宅ローン
  • 住宅金融支援機構が取り扱っているフラット35など

いずれの住宅ローンにおきましても、税金滞納や年金未納の問題がある場合は、住宅ローンの審査に落ちてしまう可能性は高くなります。

ただし、実際のところ、住宅ローンを申し込んだ金融機関によって、住宅ローンの審査における基準や確認事項が異なっていることもあります。

これは、税金滞納や年金未納の審査確認についても同じです。

そこで次項からは、住宅ローンの審査において、税金滞納や年金未納といったことを具体的にどのような流れで審査するのか、詳しく解説を進めていきます。

2.住宅ローンの審査において、自営業の税金滞納はどのように確認されるのか

冒頭でもお伝えしましたように、自営業が住宅ローンの審査を受ける場合、審査を申し込みした金融機関から提出を求められる必要書類の種類が、会社員や公務員といった職業の方と異なります。

具体的には、「確定申告書」や「納税証明書」の提出が求められるのです。

自営業の場合、毎年の事業収入について、確定申告をすることで税金を納めることになります。

この時、作成した確定申告書の内容によって、「安定した収入があるかどうか」の判断がなされることになります。

また、住宅ローンを融資する金融機関とすれば、住宅ローンの申込者から提出された確定申告書の内容が「本当に正しいものであるかどうか」を確認します。

このほか、「税金滞納がないかどうか」について、税務署が発行する納税証明書の内容と照らし合わせるのです。

これにより、

  • 安定した収入の有無
  • 税金滞納の有無

を確認することになります。

2-1.住宅ローンの審査において、自営業が必ず提出を求められる納税証明書とは

金融機関を問わず、住宅ローンの審査において、自営業が必ず提出を求められるのが、「納税証明書」です。

納税証明書とは、以下について税務署が証明・発行する、公的な書類になります。

  • 確定申告書等を提出した場合の納税額
  • 所得金額又は未納の税額がないこと

納税証明書には、4つの種類があり、「納税証明書その1」から「納税証明書その4」までにわかれています。

4つの納税証明書がそれぞれ証明している内容は、以下の通りです。

  • 納税証明書(その1)・・・納付すべき税額、納付した税額及び未納税額等の証明
  • 納税証明書(その2)・・・所得金額の証明(個人は申告所得税又は申告所得税及復興特別所得税に係る所得金額、法人は法人税に係る所得金額です。)
  • 納税証明書(その3)・・・未納の税額がないことの証明(税目を指定した「その3の2」(申告所得税及復興特別所得税と消費税及地方消費税)や「その3の3」(法人税と消費税及地方消費税)の証明もあります。)
  • 納税証明書(その4)・・・証明を受けようとする期間に、滞納処分を受けたことがないことの証明

国税庁[手続名]納税証明書の交付請求手続より引用)

(出典:国税庁 納税証明書の様式

住宅ローンの審査において、自営業が金融機関より必ず提出を求められる納税証明書は、「納税証明書その1」と「納税証明書その2」の2種類です。

これら2種類の納税証明書と提出された確定申告書の内容は、当然一致することになります。

これをもって、提出された確定申告書の内容にもとづいた詳細な審査がなされます。

3.住宅ローンの審査において、自営業の年金未納はどのように確認されるのか

住宅ローンの審査において、自営業の方が、年金未納があるかないかの確認につきましては、「ねんきん定期便」の提出を求めている金融機関が多い傾向にあります。

ねんきん定期便

(出典:日本年金機構 「ねんきん定期便」の見方(はがき版)50歳未満の方

【補足】

ねんきん定期便とは:毎年1回、誕生月に国民年金および厚生年金保険の加入者(被保険者)の方に対して送付されるものです。

ねんきん定期便を見ること(赤枠部分)によって、「1年間の年金納付状況」を確認することができるのです。

仮に、年金未納がない場合は、すべての納付月に対して「納付済」と印字されてきます。

そのため、これを見ることによって、年金未納がないことを確認することができます。

ちなみに、先に解説した税金の納税証明書とは異なり、住宅ローンの審査で年金未納について確認する金融機関は、すべての金融機関ではありません。

あくまでも住宅ローンの申し込みを行った金融機関によって違いがあることも、押さえておきたい大切なポイントといえます。

4.自営業の方が、税金滞納や年金未納をしている場合における住宅ローン審査の注意点

本記事の最後に、自営業の方が、税金滞納や年金未納をしている場合における「住宅ローン審査の注意点」について、主だったものを2つ解説しておきます。

4-1.自営業の方が、税金や年金をクレジットカード払いしている場合

自営業の方は、税金や年金をご自身で納付しなければなりません。

この時、税金や年金の支払いをクレジットカードで行っている場合は、クレジット代金の引き落としに細心の注意を払っておく必要があります。

この理由として、住宅ローンの審査におきましては、申し込みを受けたすべての金融機関が、申込者の「個人信用情報」を確認しているところにあります。

個人信用情報には、借入金の返済履歴や借入条件といった情報をはじめ、クレジットカード代金の引き落とし履歴など、信用取引にかかるあらゆる履歴が一定期間記載されているのです。

この個人信用情報に著しい問題(いわゆるブラックリスト)があった場合は、確実に住宅ローンの審査が通ることはありません。

そのため、仮に、税金や年金の納付をクレジットカードで行っている場合で、そのクレジットカード代金が指定の引き落とし日に無事決済されなかった場合は要注意てす。

税金や年金は、税務署や日本年金機構に対して「お金が納められている」ものの、クレジットカード会社との「信用取引に問題が発生する」ことになります。

住宅ローンの申し込みを受けた金融機関は、が、個人信用情報を必ず確認します。

個人信用情報には、「クレジットカードを利用した代金がしっかりと決済されなかった」という履歴が残ってしまうのです。

その結果、住宅ローン審査において大きなマイナスの影響を与えてしまうことになります。

基本的に、税金や年金の支払履歴が個人信用情報に載ることはありません。

しかし、以下の場合には個人信用情報に履歴が残るため、注意が必要です。

  • 税金や年金の納付をクレジットカード払いにして、かつ
  • クレジットカード代金が引き落とし日に決済されなかった場合

なお、個人信用情報の履歴は、住宅ローンの融資がされる・されないといった結果に直接大きな影響を及ぼすことになります。

このため、以下の場合には、住宅ローンの審査落ちは確実と言っても過言ではないでしょう。

  • クレジットカード払いで支払うべき代金を連続して引き落としができなかった場合
  • 数ヶ月の間で複数回に渡ってクレジットカード代金のお金が引き落とされなかった履歴が確認できた場合など

4-2.1回や2回のうっかりした支払い遅れなら、審査に通る可能性はある

ご存知のとおり、税金や年金の納付は「義務化」されています。

このことから、納付期日までに確実に納めておくことが望ましいのですが、何かの拍子でつい、うっかり納め忘れてしまうこともあると思います。

このような場合、1回や2回のことで住宅ローンの審査に即落ちるといったことはありません。

しかし、本来ならば、「納付期日までに納められている」ことが通常であることを踏まえますと、少なからず住宅ローンの審査においてマイナスの影響を与えることは確かです。

仮に、住宅ローンを申し込んだ段階で、税金滞納や年金未納があって、金融機関側から指摘を受けたとしましょう。

このケースでも、すでに完納をしている場合であれば、問題ありません。

しかし時には、税金や年金を「金融機関が指定した日までにすべて完納することによって融資をする」といった条件が付される可能性もあると思われます。

ただし、こちらはあくまでも「可能性」のお話しです。

それぞれの金融機関によって審査判断が異なることを踏まえますと、住宅ローンの審査に落ちてしまうリスクと引き換えにするのは、あまりにも不合理であると考えられます。

なお、先に解説したクレジットカード代金の引き落としなどに関しましても、「うっかり1回程度忘れてしまった程度」であれば大丈夫でしょう。

その後、しっかりと代金が支払われているのが確認できれば、住宅ローンの審査に大きな影響を与えることはありません。

まとめ

住宅ローンの審査における「税金滞納」や「年金未納」といった問題は、住宅ローンの融資が決定する・しないといったことに対して、大きな影響を与える審査項目の1つです。

基本的に、会社員や公務員といった職業の方であれば、税金滞納や年金未納といった問題が生じることはまずもってないと考えられます。

その一方、自営業の場合は、このような問題が住宅ローンの審査に大きく影響してくることは確かです。

ただし、あくまでも税金滞納や年金未納がなければ、住宅ローンの審査に大きなマイナスの影響を与えることはありません。

重要なことは、税金滞納や年金未納がない状態で住宅ローンの申し込みを行うことにつきると考えられます。

そのため、仮に自営業の方で、税金滞納や年金未納がある場合には、あらかじめこれらのお金を完納し、経済的な余裕が出てから住宅購入を検討するべきでしょう。

なお、住宅ローンの審査における税金滞納および年金未納につきましては、それぞれ詳しく解説している記事があります。

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自営業の場合、会社員や公務員に比べて審査が通りづらいです。売上によって収入が変動するため、「不安定」という見方をされるからです。

ただし、フラット35(全期間固定金利)であれば話は別です。

民間金融機関の住宅ローンの場合、多くは「年収400万円以上で、安定した収入がある状態でなければ、そもそも申し込みすらできない」といった縛りがありますが、フラット35では、そのような収入に対する審査基準は一切ないからです。

さらに、通常は3年程度必要な過去の業績も、フラット35であれば、半年や1年の業績さえあれば審査への申し込みが可能です。

そのため、フラット35は自営業・個人事業主の方であっても審査に通りやすく、ほとんどの経営者がこれで住宅ローンを組んでいます。

以下に、自営業・個人事業主の方にお勧めのフラット35ランキングがありますので、参考にしていただけますと幸いです。

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