初心者でも理解できる住宅の購入で必ず発生する4つの税金

住宅購入において最も気になることは、やはり「いくらかかるのか」といった「お金」のことです。

土地や建物の代金だけで済めば良いのですが、住宅購入には諸費用と呼ばれる、さまざまな多額の追加費用が必要になります。これこそが、多くの方の頭を悩ませる根源です。

そこで、本記事では、住宅諸費用のうち、住宅購入することで発生する4つの税金を紹介します。さらに、知っていてためになる他の税金や住宅ローン控除など、住宅に関係する税金について幅広く、分かりやすく解説していきます。

1.住宅を購入するときにかかる税金(イニシャルコスト)

住宅を購入するときにかかる税金は以下、大きく4つに分けることができます。中には、必ずしもかかる税金ではないものも一部含まれておりますが、ほとんどの住宅購入において、ここで解説する4つの税金は必要と理解しておくべきでしょう。

1-1.印紙税

収入印紙のイメージ印紙税とは、契約書を作成したり一定金額を超えたお金を受領したりした時にかかる税金のことをいいます。

不動産業者と契約書などを交わす際に、「収入印紙」と呼ばれる切符のようなものを契約書などに、張り付けて納税します。

主に、「不動産業者と土地や建売住宅の売買契約をした時」、「不動産業者や建設業者と建物を建ててもらうための契約をした時」「住宅ローンの契約を金融機関と交わした時」などにおいて必要になります。

印紙税についてさらに詳しく知りたい場合、「住宅購入の契約書に収入印紙を貼って納税する印紙税とは」のページをご覧ください。

1-2.登録免許税

登録免許税とは、購入した土地や建物などの不動産登記をするほか、金融機関と住宅ローンの締結をしたときに行う抵当権設定登記の際に納める税金のことをいいます。

抵当権とは、住宅ローンの支払いが滞ったときに、土地や住宅を金融機関が競売にかけられる権利のことを指します。この担保の設定こそが、抵当権設定登記です。

登録免許税の計算は、「固定資産税評価額」といったお住いの市区町村が評価した基準額に国税庁が定めている「税率」を乗じて計算され、条件によっては軽減税率が適用されます。

住宅購入における諸費用としての位置づけが大きく、主に司法書士へ購入した住宅の不動産登記や住宅ローンの抵当権設定登記を依頼する際に、登記の依頼報酬と共に必要な登録免許税のお金を支払うのが一般的です。

登録免許税についてさらに深く学びたいのであれば、「登録免許税とは:計算方法から軽減税率まで分かる5項目」を読むだけで理解できるようになります。

1-3.不動産取得税

不動産取得税とは、土地や建物といった不動産を取得した場合において「1回だけ」支払わなければならない税金のことをいいます。

土地と建物の不動産取得税の計算方法は異なっているほか、登録免許税と同様に「固定資産税評価額」といったお住いの市区町村が評価した基準額によって不動産取得税は算定される特徴があります。

土地や建物の大きさや評価額によって違いはあるものの、不動産取得税がかからないパターンもかなりあります。そのため、こちらに関しましては、住宅購入前に不動産業者やファイナンシャルプランナーといった専門家へ「概算計算」してもらうことをおすすめします。

不動産所得税に関する詳細は、「不動産取得税の概要から計算方法、軽減税率が分かる9項目」を確認することで、理解が深まります。

1-4.消費税

住宅購入において、「建物購入費用」をはじめ「住宅外構(エクステリア:お庭)費用」や「専門家に依頼する登記報酬」などの住宅諸費用には、消費税がかかります。

一方で、「土地の購入費用」や「火災保険料」などは、消費税がかかることはありません。なお、以下の表は、住宅購入において必要なお金と消費税の関係を表したものになります。

内容消費税かかる消費税かからない
土地の購入費用
建物の購入費用
住宅の外構費用
契約書の印紙代
火災保険料
団体信用生命保険料
事務手数料
仲介手数料
専門家への支払報酬
(司法書士・土地家屋調査士など)
登録免許税
不動産取得税

2.住宅を取得した時に条件付きでかかる税金

住宅購入は不動産業者との売買に限らず、場合によっては「贈与」や「相続」といったことも考えられます。ここでは、住宅を取得した時に条件付きでかかる贈与税と相続税について解説していきます。

2-1.贈与税

贈与税は、1月1日から12月31日までの1年間において、受け取ったお金などの金額が「110万円」を超えた場合に、その金銭を受け取った人が贈与税を納めなければならないことになっています。

たとえば、1月1日から12月31日までの1年間において父から100万円をもらった場合、贈与税はかかりません。

しかし、父から60万円、母から60万円もらった場合、年間120万円をもらったことになるため、110万円を超えた「10万円分」に対して贈与税がかかるといったイメージになります。

以下の解説文は、同サイト内で掲載している「4項目で分かる住宅ローンで必要となるつなぎ融資とは」より一部引用して紹介します。

平成31年6月30日までの間において、両親や祖父母など「直系尊属(ちょっけいそんぞく)」から受けた住宅取得資金においては、以下の表の金額について贈与税の非課税措置が認められています。

期間長期認定優良住宅一般住宅
平成28年1月1日から
平成29年9月30日まで
1,200万円700万円
平成29年10月1日から
平成30年9月30日まで
1,000万円500万円
平成30年10月1日から
平成31年6月30日まで
800万円300万円

たとえば、平成28年6月に長期認定優良住宅を建築するために、両親から200万円の資金援助を受けたと仮定します。このとき、上記表を見て分かる通り、1,200万円までは贈与税が課税されないため、税金を納めることなく住宅取得資金に活用することができます。

これは、父親から100万円、母親から100万円、祖父から100万円、祖母から100万円といったように活用することも可能です。

注意点としては、「直系尊属」からの住宅取得のための資金援助が対象になる点です。

直系尊属とは、「血のつながった両親や祖父母」を指しているため、たとえば夫の両親や妻の両親からの資金援助は対象外になります。資金援助が受けられそうな場合には、一度、税理士へ相談してみることをおすすめします。

2-2.相続税

両親や祖父母が亡くなってことをきっかけに、住宅を取得することも場合によっては考えられます。これがいわゆる「相続による住宅の取得」と呼ばれるものになります。

住宅取得における相続税は、亡くなった人の財産を引き継ぐ「法定相続人」と呼ばれる人数や財産の価値によって相続税がかかる、かからないが決まることになります。相続で住宅を取得することになった場合は、税理士へ相続税について相談するのが最も望ましいことは言うまでもありません。

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3.住宅を建てた後にかかり続ける税金(ランニングコスト)

住宅購入をした後もかかり続ける諸費用や税金があります。ここでは、固定資産税と都市計画税について解説していきます。

3-1.固定資産税

固定資産税は、1月1日時点で所有している土地や建物といった不動産にかかる税金のことを言います。固定資産税は、市町村民税とも呼ばれ、お住いの市区町村が固定資産税評価額を基準に税率を乗じて課税する仕組みになっておりますが、この税率は、住んでいる地域によって異なる場合があります。

一般的な税率は「1.4%」ですが、「1.6%」など税率が高い地域も中にはあります。こちらは、お住いの市区町村ホームページで確認することが可能です。

3-2.都市計画税

都市計画税は、都市計画事業(道路や公園などの都市施設の整備)や土地区画整理事業などに要する費用にあてるための目的税として、市街化区域内に土地および家屋を所有している人が納める税金です。

こちらもお住いの市区町村によって都市計画税がかかる、かからないといった他、税率も異なるため、固定資産税と合わせてお住いの市区町村ホームページなどで確認することが望ましいでしょう。

4.住宅を購入すると戻ってくる税金

所得税法では一定の条件の下、住宅を購入した場合、住宅借入金等特別控除といった所得税の軽減を認めています。これがいわゆる「住宅ローン減税」と呼ばれるもので、本項では、住宅ローン減税について以下、分かりやすく解説していきます。

4-1.住宅ローン減税の概要

国税庁のホームページでは、住宅ローン減税について以下のように掲載しております。

住宅借入金等特別控除とは、居住者が住宅ローン等を利用して、マイホームの新築、取得又は増改築等(以下「取得等」といいます。)をし、平成31年6月30日までに自己の居住の用に供した場合で一定の要件を満たす場合において、その取得等に係る住宅ローン等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を、居住の用に供した年分以後の各年分の所得税額から控除するものです。

出典 国税庁ホームページ:住宅借入金等特別控除 より引用

上記の文言ではよく分からないので、以下の表で住宅ローン減税のイメージを膨らませていきましょう。

  • 住宅ローン3,000万円、固定金利1.5%、35年返済、ボーナス無し、元利均等返済の場合
年数年末債務残高住宅ローン減税額
1年目29,343,233円293,400円
2年目28,676,546円286,700円
3年目27,999,791円279,900円
4年目27,312,813円273,100円
5年目26,615,460円266,100円
6年目25,907,574円259,000円
7年目25,188,997円251,800円
8年目24,459,567円244,500円
9年目23,719,120円237,100円
10年目22,967,489円229,600円

住宅ローン減税は、年末(12月31日)債務残高の「1%」を乗じた金額(100円未満切り捨て)が住宅ローン減税として、納めた所得税から直接差し引かれることになります。もっとわかりやすいイメージを持ってもらうとすれば、「給料や賞与から天引きされた所得税が全額戻ってくる(かもしれない)」といった感じになります。

これについて詳しく知りたい場合、「住宅ローン控除(減税)で最大限に得をする2つの条件」のページにも目を通しておくことをお勧めします。

4-1-1.住宅ローン減税を受けるには、確定申告が必要

住宅ローン減税を受けるためには、初年度のみ確定申告をしなければなりません。

ここでいう「初年度」とは、たとえば、平成28年中に住宅を購入して平成28年12月31日まで住み続けていた場合、平成29年の2月16日から3月15日までの間に確定申告を行うことによって住宅ローン減税が受けられるといった意味になります。

会社員や公務員の場合、初年度のみ確定申告が必要で2年目から最終の10年目までは、職場が行う年末調整で住宅ローン減税が引き続き受けられる仕組みとなっています。なお、自営業者などは、毎年の確定申告で引き続き住宅ローン減税を受けるといった仕組みです。

住宅ローン控除を受ける方法をさらに詳しく知りたい場合、「住宅ローン控除(減税):必要書類から確定申告の方法まとめ」を見ればそのすべてを理解できます。

4-6.住宅ローンを使わないで住宅を建てた場合

住宅購入において住宅ローンを利用する場合が一般的だと思いますが、中には現金一括払いで購入される方もおられるでしょう。このような方に対しても、減税制度は適用されます。

4-6-1.投資型減税について

投資型減税とは、住宅ローンを組まないことによって住宅ローン減税が受けられない方を対象にした減税制度であり、いわゆる「認定長期優良住宅」を建築した場合に適用が受けられます。住宅ローン減税と大きく異なる点は以下の通りです。

内容投資型減税住宅ローン減税
対象住宅認定長期優良住宅一般住宅
認定長期優良住宅
控除率10%1%
適用期間1年間10年間
1年間の最大控除額65万円一般住宅 40万円
認定長期優良住宅 50万円
控除しきれない場合控除しきれない部分は【翌年度の所得税】から控除される控除しきれない部分は【住民税】から控除される

投資型減税は、いわゆる「お金持ち」に対する減税措置と言った方がイメージを持ちやすいかもしれません。投資型減税の計算方法や詳しい詳細につきましては、以下、すまい給付金のホームページから確認することができます。

4-7.すまい給付金について

すまい給付金について、国土交通省のすまい給付金ホームページでは以下のように掲載しています。

すまい給付金は、消費税率引上げによる住宅取得者の負担をかなりの程度緩和するために創設した制度です。消費税率8%時は収入額の目安が510万円以下の方を対象に最大30万円、10%時は収入額の目安が775万円以下の方を対象に最大50万円を給付するものです

出典 国土交通省:すまい給付金ホームページより引用

すまい給付金は、住宅購入において確実にしておきたい制度であるため、同サイト内では、すまい給付金に特化した「消費税の増税の味方!年収が大きく関係するすまい給付金とは」で詳しく解説しています。

また、「すまい給付金を受け取る方法:申請手続きと必要書類と全手順」では、すまい給付金の受け取りに関する手順や必要書類をまとめています。

まとめ

本記事では、住宅諸費用のうち、住宅購入することで発生する4つの税金のほか、知っていてためになる他の税金や住宅ローン減税についてなど、住宅に関係する税金について幅広く解説しました。

住宅購入に必要な諸費用をしっかりと把握できていることは、気持ちの面でも余裕を持つことができると思われます。同サイト内では、住宅購入や住宅ローンにおける素朴な疑問を解決できる情報を多く公開しておりますので、合わせて目を通しておくことをおすすめ致します。

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